飛抹屋 part2 (ページ20)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:21,468 hit

･ページ20

圭人side

｢見つけました。けど、確信が持てなくて｣

天｢んー？と言うと～？｣

｢その人の中に居る鬼は、敵では無いのでは無いか。と言うことです
僕はここ数ヶ月でしたけど彼を観察し続けました。でも、目立った兆候が無く。彼の中に居る鬼も外に全くと言っていいほど出て来ないんです。｣

僕がそう言うと天道さんは顎に手をやり少し考え込んだ

天｢とにかくさ、連れて行ってよ僕を。その彼の元へ｣

そう言い、また不気味にニヤッと笑う

こういう時は言う事を聞くべきだと最近学んだ

｢分かりました。こっちです｣

・・・

僕は今、最低な事をしてる

自覚は十分

中学から一緒に過ごした仲間を拘束し、外に出れない様にしてる

そして、高校からの仲間

彼には厳重な監視が着き、皆とは違う部屋で拘束中

その彼の家族には、皆と同じ部屋へ連れて行き拘束している

彼らは、僕達の事。天道さんの事をかなり知り過ぎていた

だから、少し大人しくして貰わないと

・・・

｢ここです｣

天｢ご苦労さま～｣

そう言い天道さんは警備の人に軽く会釈をし、彼がいる部屋へ入って行った

僕も後から続いたんだ

・

・

天｢へぇ～、へへっやっぱ君か～｣

天道さんの前に跪く様にして警備に押さえつけられてるのは、僕の友達だった山田涼介君

涼｢…誰だよ、あんた｣

天｢んー？僕は天道将鬼だよ。君とは昔会った事があると思うんだけど｣

すると彼は大きく目を見開き、

涼｢…！、お前、が。？｣

天｢何か思い出したー？まぁ、どぅでもいいけど。何故、君が今こんな状況になっているか、教えてあげるよ｣

天道さんのちょっとした合図で警備は山田君の頭をグイッと引っ張り顔を上げさせた

涼｢…っう！｣

天｢君の中に鬼が居るよね？僕の後ろに立ってる子がね～？見つけたんだよ｣

涼｢っ、居る、けど。なに、？｣

天｢へー、何、かぁ～。君、飛抹屋が何で出来たか知らないの？｣

涼｢鬼を退治する為、だろ？…っい！｣

警備がまた彼の頭を地面に押さえつけた

天｢そうそれ、本来退治しなくてはならない鬼をその身の内に飼うって。君はどんな神経してるの？｣

涼｢しらねぇ、よ。こいつは、ﾊｧ、ﾊｧ
気付いた時にはもう居たんだよ｣

天｢気付いた時には…、ふーん。｣

天道さんはまた考えた振りをして、

天｢まぁ、僕にとっては好都合。研究が捗るからね｣

…ぇ、今。

なんて？