君が居たから。4

時が流れるということ ページ30

貴「初めての合ったのって、ロッカーだったね」

坂「そうや。すぐ、分かったで。説明会の時の女の子やって」

貴「そうそう！内海さんと喧嘩してると思ったら叫ぶし」

坂「だって、まさかと思ったんやもん！」









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貴「あれもあったよね。1ヶ月間の変なやつ」

坂「あーあったあった。内海さんおかしいよ」

貴「ほんとよー辛かったけど、楽しかったよ？」

坂「こっちとしては心配だったんだから」

貴「ふふ、ありがとっ」









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坂「お父さんとはどうなったんだ」

貴「あれ以降連絡は一切してない」

坂「まぁしゃぁないよな」

貴「でも、勇人さんが会わせてくれなかったらずっと引きずってたかもしれない。心の整理もけじめもつけられたよ」

坂「ならやってよかったわ」







塁「父さん、母さん」

貴「ん？どうしたの」

努「俺ら、日本で野球やるよ。父さんの肩書きとか関係なしに甲子園で日本一になるよ」

坂「お前らの野球だ。好きにしろ」

「「うん…ありがとう」」








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坂「子供すぐ出来てよかった？」

貴「なんですか？急に」

坂「いや、大変だったから」

貴「そりぁ大変でしたよ。でも、子供たちが巣立って世界に名をとどろかせてるんですから、良かったですよ」

坂「長年の4人の育児、お疲れ様」

貴「どうもありがとうございます」









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貴「勇人さん。日本には戻らないんですか？」

坂「戻りたいのは山々。でも、白髪になってまでここまで来た土地だから最期までいるよ」

貴「そうてすか」

坂「帰りたい？」

貴「勇人さんについていきますよ」






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坂「結婚式の事覚えてるかい？」

貴「もちろんですよ。あの教会で巨人の皆様に祝福していただいたんてすもの」

坂「このビーチも変わったな」

貴「そうですね。でも、変わらない部分もありますよ」

「私たちはここで毎年手をつないでいるじゃないですか」

坂「そうだね」



塁「親父！お袋！」

「じー！ばー！」

貴「あら、来ましたね」

坂「今夜は騒がしそうだ」





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貴「勇人さん？」

坂「ん？」

貴「あなたは変わりませんね」

坂「どうして？」

貴「こんなシワくしゃになっても好きでいてくれてます」

坂「この手は絶対に話さないから」

貴「いい年してかっこいいこと」





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