君が居たから。4

この海は君だけの。 ページ29

甘いけどそんなにしつこくない、君の唇







離れた時、君の顔は照りっていて


完熟の桃ようだ



少し触っただけで後ができそうなぐらい





そして、光るダイヤのついたリングを華奢な左薬指にはめる





貴「いつまでも側におるから、頑張ってな」

坂「うん」








時々ある関西弁のAは素直で

いつもとは違うから、惚れてしまう








内「さっ行っておいでよ！」







正面にあるステンドグラスの大きな扉が開かれた




こんな演出聞いとらんし

つか、俺が開ける予定やったんやけど・・・






貴「わぁ・・・」







ま、彼女が感動してくれたらいいか








教会の中も広いけど、そこからまた大きな開放感が見える






向こうの大陸なんて見えない。


見渡す限り視界にじゃまの入らない、水平線。


そこ沈む、オレンジの太陽。






坂「俺からのプレゼント」

貴「もぅ・・っ・・ありがとぅ」

坂「いこっ」

貴「うん！」






お互いと手を取り


ウェディングドレスがなんたら、とか


砂がなんたらとか関係なく







ただただ、




走る







走る









走る






・









・









・









・

貴「・はぁ、はぁ、はぁーーーーっ」



あんなに長いドレスもいつの間にか短くなってて、
そのからは綺麗な足が伸びていた



貴「なんか軽くなった気がする！」

坂「当たり前やろ。ドレス短くなってるんやもん」

貴「あ、あーほんとだっ」





あの頃は何も思ってなかったよ

こんなになるとはね。



もし、あの時俺を選んでなかったらどうなってたんだろうな

それでも、お前は幸せに暮らしてたんやろか






貴「座ろ？」

坂「おん」




貴「ねぇ勇人。昔話していい？」

坂「俺も話したい」

貴「奇遇だね」




奇遇なんかじゃないよ

俺らがしたい繋がってるから、Aの思ってること全部わかっちゃう


これから話すことなんてわかってるよ



坂「おん」

時が流れるということ→←謝罪　うさぎ

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