何よりもこの時を大切に ページ32
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Aが御手洗に行ってる間に先程の通知をタップする。
『いつから付き合ってんの？』
おめでとうでもなく、そう確かに送ってきてる湧くんのメッセージが俺には理解できなかった。
『最近だよ』
それだけを送信して携帯をポッケにしまった。
「Aうまい？」
「美味しい！深田もいる？」
2人で疲れたねって入った水族館の中のカフェ。
Aはフルーツパフェを食べていて俺は水族館をモチーフにしたソーダゼリーのパフェを注文した。
こういう時にオススメとかじゃなくて本当に自分が食べたいものを食べるとこもAらしくて好き。
まぁ、散々俺のとフルーツパフェと悩んでたんだけどね！
「いいの？」
「うん！はいあーん」
前々からこういうやり取りはあったものの
Aが俺の彼女になってからは初めてでなんかちょっとだけ恥ずかしい。
｢深田耳赤いよ、笑｣
｢ねぇもういじんないで笑｣
｢いじってないよ嬉しい｣
そう言ってパフェをまた美味しそうに食べるAは俺より1枚上手らしい。
｢はい、口開けて｣
｢ん、ありがと｣
って表情をかえることのないように食べてるAの頬が赤いことは触れないであげよう。
｢ねね、そういえばさ初めて深田と2人で遊んだのってカラオケだったよね笑｣
｢あー、懐かしいね笑、みんないきなりバイトとか用事入って2人で行ったやつね｣
懐かしいといえば本当。でも最近のようにも思える。
あの時は正直ちょっとだけ。ううん、超嬉しかった。
一目惚れしたAと初めての2人だけの時間。
当時の俺に将来Aと付き合うんだよって言っても信じてくれないだろうな。
｢あの時からさ私の事好きだったの？｣
｢好きだったよ、ずっとずっと｣
｢そっか、嬉しいな｣
そうまた頬を赤く染めたAは嬉しそうに俺を見つめてて
俺の彼女になったんだなってこの時初めて実感した。
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年3月23日 18時
