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そして今日も湧の家で開かれた飲み会。
こういう飲み会は基本大学から1番近い湧の家でほぼ5人のたまり場だ。
｢颯太起きろって！、｣
｢ほら、黒ちゃんもAにしがみつかない！｣
完璧に出来上がったいつもの2人。
｢ねぇA付き合おう！！｣って私の首にまとわりついてくる黒ちゃんはいつものことで適当にあしらう。
｢もぉー重いから離してー！｣
っていう私も3本開けた缶チューハイに少し酔いがまわっていて、黒ちゃんに巻き込まれたまま横に倒れそうになると、
ガシッと腕を掴まれる感覚。
｢もぉ、お前も飲み過ぎだから、明日一限だろ？｣
って私の顔をのぞきこんでくる私の好きな人。
そう、湧。
イツメンになって湧を好きになるのは本当に一瞬だった。
正直、高校の時は男の人と関わることなんてほぼなくて、湧の男らしい性格と面白い性格に惹かれていつの間にか友達から好きな人に変わっていた。
｢なーに、眠いの？泊まる？｣
ってさらっとそう言う湧は私のことどう見てるのかな？なんて。
この関係がきれるのが嫌で言えない私は意気地無しだ。
｢ほら、うっちーと黒ちゃん帰るよ！｣って私の気持ちを知ってる深田は2人を連れて帰って行った。
明日、なんか奢ってあげよ。
湧と酔っ払った私だけになった部屋はあまりにも静かで本当に寝てしまいそうになる。
｢Aの服洗濯したっけなー｣って独り言のように呟いて洗面所に入っていく湧にちょっとだけ嬉しくなった。
｢ほら、とりまメイク落とすだけでもいいから、お風呂いって？寝る時は俺の服でいい？明日大学に行く服は前置いていったのあるから｣
って面倒見てくれる湧に甘えたくなるのも私で手を伸ばせば、何も言わずに手を引っ張って起き上がらせてくれる。
湧の家にこうやって泊まるのも数え切れないなと思いながらもふらふらした足取りで洗面所に行くと、
｢まじお前怪我だけはすんなよ？なんかあったら呼んで｣
といつものセリフを言って閉められた扉。
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年3月23日 18時
