違恋 (ページ11)

今日:13 hit、昨日:135 hit、合計:113,494 hit

・ページ11

・

湧くんとAは絶対両想いだと思っていた。

溢れ出す思いを忘れるかのように呑んだお酒にのまれるのは一瞬でそれでもバイト終わりのAに迷惑はかけたくなくて、

自力で帰ってきた自分の家。

お風呂も入らずにそのままベッドにダイブして携帯をいじってると目に入ってきたインスタの湧くんのアカウント。

緑色に光ったアイコンをタップすると｢今日で何日連続？｣書いた文字の後ろにはAが湧くんの家にある唯一の犬のぬいぐるみで顔を隠してる写真。

そのぬいぐるみもAが置いてるんだよな。

そう思うと、Aの気持ちが痛いほど分かってキリキリと痛む胸。

そのまま湧くんの投稿画面にとぶと、ほとんどにAが映っていて、

うさぎの絵文字がついたアーカイブを見ると、

Aしかいなくて、

こんなん自惚れちゃうんじゃんね。

俺達も正直湧くんはAのことが好きだと思っていた。

俺たちを置いて2人でドライブしながら海に行ったり、京都やディズニーまで2人で泊まりにまで行っていたのに。

湧くんの投稿に映るAはどれも幸せそうで、

時よ、止まってくれそう願うしか無かった。

・