違恋 (ページ23)

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「んー、あたまいたっ、」

「あ、起きた？大丈夫か？」

目を覚ますと目の前にはドアップの深田。
ずっと撫でられ続けてる頭が心地よい。

「ほら、水飲みな」

深田に貰った水を一気にゴクリと飲んで、昨日のことをボーッと考える。

「わくの彼女かわいかったな、｣

「俺はAの方がかわいいと思うよ、」

当たり前かのようにそう言った深田は私に背中を向けてリビングに繋がる扉に消えていった。

まだふわふわと浮いてるような感覚に、私はもう一度深田の匂いの残る布団に身を委ねた。

「Aー、おきて、」

そう意識の暗闇から聞こえてくる声にパチリと目を開けると、深田が困ったように笑っている。

「寝すぎ、夜寝られなくなるよ？」

と言うと、ご飯買ってきたから食べよ？とまた寝室を出ていった。

「なぁ、明日さドライブ行かん？」

「なんで？？」

「連れていきたいとこあってさ、」

「行きたい｣

「ん」

お昼ご飯の冷凍パスタを食べながらいつものように会話をかわすけど少し深田の様子がおかしいように感じるのはなんでだろう。

私自身が昨日湧と久しぶりに会って気が動転したからそう感じるだけ？

それとも深田が…

分からない、わかんないよ。

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