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Aちゃんの名前はどこのクラスにもなくて。
俺はお母さんに聞いた。
『なあなあ、Aちゃんの名前ないんやけど！？
先生間違っちゃったのかな…？？』
俺がそう言うとお母さんは
「あんな、康二…
Aちゃんはお父さんのお仕事でシンガポールに
住むことになったんやて。」
『そんなん、嘘や！
俺、Aちゃんからそんな事言われてへんし！』
「康二がAちゃんとすごく仲いいの知ってたから
お母さんなかなか言えなくて…ごめんな。
Aちゃんもきっと、康二に言うのが辛かったん
ちゃうかな？」
『嘘や…やだやだ…』
俺の目から涙がポロりと垂れた。
この時からか、俺は春が苦手になった。
だって俺にとっての春は別れの季節だから＿＿＿
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作者名：Ashika | 作成日時：2017年3月5日 9時
