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昂「えぇ、あんなに可愛いのに。」
拓「そんなことよりどこ行く?カラオケ?」
龍「いいよ」
慎「いいよ」
昂「いいよ。ていうか!
バスケ部の顧問って、まこっちゃんずるくない?」
拓「また先生の話笑」
そうだった。
2個上のついこの前卒業した北人さんと
1個上の樹さんに誘われて入ったバスケ部。
きっと北人さんが卒業してなかったら
今頃先生のことで北人さんがはしゃいでいただろう。
北人さんにLINEしといてみよう。
と、思った時スマホを教室に忘れたことに気がつく。
慎「あ、」
拓「どうしたまこっちゃん?」
慎「スマホ忘れたから先行ってて」
昂「おっけー」
教室までスマホを取りに戻る。
教室の窓から差し込む太陽の光が
黒板消しで消されてうっすら残った
"AA"
という名前を照らす。
今朝の振り返った時の先生の姿が目の前に浮かんだ。
でもやっぱりこれは何かのせいで、
恋なんか、
と言い聞かせた。
『あれ、?忘れ物?』
慎「わっ…!!」ビクッ
『ごめんなさい
えーっと、長谷川…、くん?だっけ、』
慎「…、そうっす」
『よかった、そういえば朝会ったよね?』
慎「はい、」
『教室入ってすぐ気づいて
安心したっていうかなんか嬉しかった』
へへっ、と柔らかく俺に微笑むと
またドクンと胸がなった。
あの時微笑んでくれたのは気の所為じゃなかった。
嬉しさなのかなんなのか、
この気持ちが悟られないように、押し殺した。
慎「僕、急いでるんで、じゃ、」
『え、あ、ごめんね。あ、』
慎「…?」
『よろしくね、1年間』
慎「よろしくお願いします、」
急いで教室を出て昇降口まで駆け下りた。
顔が好調しているのに気づくと共に高鳴る鼓動。
慎"もしもし、"
拓"ん、まこっちゃんどした?"
慎"ごめん、今日パスで、お腹痛くなった"
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作者名:さku | 作成日時:2021年4月15日 22時