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やっぱり中島くんに聞くしかないのかなあ
そんなことをぼーっと考えながら昇降口へ続く階段を降りていると、
「おーい!Aちゃーんっ!」
耳元で話しかけられ、ビクっとして、声のする方を見る。
「・・・なんだ、勝利か」
勝利「なんだとはなんだ!
さっきから呼びかけてるんですけど」
と、少しいじけたような表情を浮かべる勝利。
「ごめんごめん。笑」と謝ると、「まあ、よかろう。笑」と、許してくれる勝利
「Aちゃん」とかいうから、一瞬中島くんかと思ったじゃん
そんなことをこっそりと、心の中で独りごちた。
勝利といつものように帰っていると
勝利「なんかAさ、最近考え事してること多くない?見てて危なかっしいんだけど・・・」
いつも私を気にかけて、おせっかいなお兄ちゃんみたいな顔する勝利に、内心嬉しく思ったりもする。
「うん、してる
私の高校生活最大の謎と向き合ってる」
勝利「はあ?何その謎って」
「秘密でーすっ」
勝利「はいはい、出ました。お得意の秘密主義ですね」
といって、ため息混じりに笑われた。
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作者名:ミミコ | 作成日時:2019年2月9日 12時