サンセットスターダスト 2 ページ9
「あははっ、いいの？毎週手伝ってもらっても」
「私でお役に立てるならぜひ！」
力いっぱい伝えると、ハンジさんはまた笑って私の頭を撫でた。
乱暴じゃない。かと言って距離を感じるほど、もしくは恋人どうしのように優しくもない力加減。私とハンジさんの絶妙な距離感。
ぎゅうっと心臓が締まった。
無謀だなと思う。同性で、直属の上官で、今こんなにあふれそうになっても押し込めなくちゃいけない。押し込んで初めて自分自身だけに存在を認められるような恋だ。
撫でたりしないでください。距離感を間違えそうで悲しくなるから。
「ハンジさんは......」
でも、
「あの、お慕いされている方っているのでしょうか...？」
これくらい聞いても許されたい。
距離感。直属の上官と部下。今日は調整日。解散間際。
きっと不器用なタイミングだけど、今ここにはふたりきりだ。
「え」
不意を突かれて目を丸くするハンジさん。
薄く口を開いてこちらを見ている。弾けるような笑顔は鳴りを潜めて。
「急だねえ。そういうことに興味があるのはちょっと意外だ。
......きみは？」
逆に返されてしまった。
というか意外ってなんだろう。ハンジさんの前だと張り切って任務に飛び込んでしまうから、ただのやんちゃ坊主に見えてるのかな...。
そんなに色恋ごとに疎そうな雰囲気なんだろうか。
どうなんだ、それ。
若干勢いが萎えかけたが、質問が返ってきていることを思い出し顔が熱くなる。
何が正解かはわからない。でも正直に言いたいよ。
「い、ます。すごく格好いい、大好きなひとが」
まっすぐ見上げる。
伝わらないで欲しい。でも何かの手違いで、この気持ちがハンジさんに宿ることを期待してる。
ぱちぱちと二回の瞬きのあと、大きい吊り目が細まり、微かに眉が寄った。
サンセットスターダスト 3→←サンセットスターダスト【分隊長×第4分隊兵】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひゅん(プロフ) - べりるさん» べりる様が書かれるハンジさん本当に全部最高すぎます……！嫉妬するハンジさん大好きすぎて…最高すぎます……これからも更新心待ちにしております！ (2022年9月20日 1時) (
レス) @page11 id: 91f22dd67c (このIDを非表示/違反報告)
べりる(プロフ) - ひゅんさん» わあ〜〜ひゅん様...！そんなふうに言っていただけて泣くほど嬉しいです。ありがとうございます߹-߹ 嫉妬するハンジさん(最高すぎますね...)もご期待に添えるようにがんばります..！ꪔ̤̮" (2022年9月19日 2時) (レス) id: f45afe2b02 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅん(プロフ) - またべりる様の作品が見れてとても幸せです…！団長ハンジさん特に大好きなので幸せです…ありがとうございます😭 (2022年8月31日 18時) (レス) @page7 id: 91f22dd67c (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - ちなみに「儚い花の女」です。イメージで言えば、（夢主人公）は巨人化できるので、ユミルのような役割で、ハンジは正義の塊としての視点でクリス（ヒストリア）のようなイメージに設定しています。 (2022年8月3日 1時) (レス) id: fe28c3c1bb (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。私も進撃の巨人の夢小説を投稿している身です。もしよろしければ遊びに来てください。お決まりのハンジとの百合展開になっていますので。 (2022年8月3日 1時) (レス) id: fe28c3c1bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：べりる | 作成日時：2020年12月12日 4時
