No,3→冗談 ページ3
『笑い話ですか？』
シーン、と静まる家の中で、少女の乾いた笑い声が聞こえた。
「いえ、違います」
『では、何の冗談ですか？』
見る見るうちに、目に涙を浮かべる少女の顔を見て、その場にいた兵士達が胸を痛めた。
『…嘘ですよね？いつもの冗談ですよね？』
『そう言って、いつもみたいに物陰から私を見てるんでしょ』
「リザレアさん」
『だって……っ！！』
「死んだんだよ、てめぇの親父は」
突きつけられた現実。
でも、いきなりのことに理解が出来ない。
『…なんで、どうして…』
「遺品は、ありませんでした」
「部屋のどこを探しても。ペンの一つもなく…もしかするとこうなることを…」
『やめてください！！』
・
・
『もう、やめてください…』
「失礼しました」
後悔なんて、していない。
…いや、していない。はずだった
こんな事になるなんて思ってもみなかった
「とりあえずそういう事だ。お前らは先に戻ってろ」
「はい、わかりました」
兵士が私に頭を下げ、家から出て行った。
「名は？」
『…え？』
「お前の名前だ」
『Aですけど…』
そう答えたあと、ワンテンポおいて、
彼はこう言ったのだ。
・
・
「A、調査兵団に来ないか？」
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←No,2→怒り
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Lee | 作成日時：2018年12月8日 16時
