共に負ったいつかの古傷#3【S×J】 (ページ31)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:46,095 hit

107.＿＿ページ31

Oside

櫻井が真面目に学校に行くようになった

東大を目指すんだ、と潤から聞いた時

俺は潤の事において櫻井には負けた気がした。

櫻井なら、本当に東大に行けると思うんだ。

キラキラした目でそんな風に話す潤の姿は、眩し過ぎた。

見たことがなかった。

ニノもまた、なんとも言えない表情をしていた。

J「智はどうすんだよ、高校出たら」

O「俺なんか高校出れるかも分かんねえしなあ」

J「ま、智は彼女さんが優秀だからね。
成績取れるように勉強でも教えてもらいなよ」

正直俺は高校を卒業出来ると思っていなかったから。

別に毎日ぷらぷらしていることに罪悪感なんてなかったし、

このまま時が過ぎて行くのをぼんやり待ってるだけだった。

彼女にしても、今付き合ってるからといって、この先どうなるなんて分からない。

いや、きっと奥田とは結婚なんてしないだろう。

O「アイツなんて、一時的なオンナだよ」

そう、特に考えずに出た言葉だった。

.

だけど

J「……えっ？」

潤は

.

J「智、それ本気で言ってんの？」

そんな俺の言葉を飲み込まなかった。

.