父 ページ3
・
確かに私と目が合ったはずなのに
数秒間だけ固まったお母さんは、
また何事もなかったかのように動き出す。
私には何も言わないまま、水やりの道具を片付けだした。
潤の不思議そうな「お母さん？」という声が響く。
私の顔を覗き込んで首を傾げているのもわかっていたけど…
この空気の中で潤に返事をする余裕はない。
母「中入りなさい。今さっき、お父さん…散歩に出かけたけどすぐ帰るから」
水やりの道具を一通り片付け終えて、
そそくさと家の中に入ろうとするお母さんの動き。
無視されたって思って悲しくなってたら、ポツリ…
そんなセリフが聞こえてくる。
A「うん…」
小さい頃から何十回何千回と
何度もくぐった玄関のドアを開けて、
智と潤を家の中に入れた。
お母さんは庭先のドアから家の中に入って…
リビングで鉢合わせ。
小声で静かに「座りなさい」って言われて
智と二人で机の前に正座した。
お母さんからお茶を出されて
小さくお辞儀をする智、
私は俯いたまま
顔があげられず緊張していて、
潤は私と智の間に座って
家の中をキョロキョロと見渡していた。
智「あの、これ…」
智が手土産を差し出すと
お母さんは無表情でそれを受け取る。
昔から無愛想な人だった。
警戒心が強くて人付き合いが苦手で…
でもそれがさらに今は怖く感じる。
そんな時に玄関のドアが開く音がして、
「ただいま」って控えめな声が聞こえてくる。
足音がリビングに近づいてきて
部屋の入口で「お客さん？」って、
お父さんが顔を出した。
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砂希流(プロフ) - 和真さん→現実にありそうな設定って言われるとすごく嬉しいです☆ありがとうございます(･∀･) (2015年1月18日 22時) (携帯から) (
レス) id: 672aebaec8 (このIDを非表示/違反報告)
砂希流(プロフ) - かれんさん» かれんさん→初めまして☆書き込み頂いたので更新しました(笑)応援ありがとうございます！ (2015年1月18日 22時) (携帯から) (レス) id: 672aebaec8 (このIDを非表示/違反報告)
和真 - 一気読みをしたの久しぶりです。本当にありそうで、設定の現実感にグッと来ました。取り込まれました(笑)応援しています。 (2015年1月17日 23時) (レス) id: c73ba4d2e5 (このIDを非表示/違反報告)
かれん(プロフ) - 初めまして！続きがとっても気になります！楽しみにしてます☆応援してます(^^) (2015年1月17日 9時) (レス) id: bdde259956 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂希流
| 作成日時：2015年1月10日 22時
