大野パン屋～家族のおはなし～ (ページ6)

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翔の日常ページ6

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A「え、そうなんですか？」

思わず拍子抜けした声が出た。

翔の担任の先生が、
翔はお勉強がよく出来ると褒められたからだ。

彼が小学生になって4年、
彼はテストを私達に見せてくれることはなかった。

成績表は見せてくれたけど…

授業態度や真面目さにかけるみたいな部分もあったから、
てっきりそれなりなんだと思っていた。

確かに手も焼かないし、
雅紀みたいに呼び出されたこともなかったけど、
翔だからなんか納得していて。

それに、こんなにはっきりと
「優秀なお子さんです」と言われたことは無かった。

だから…
知らなかった。

翔の実力。

私立中学への受験を促された。

智「翔は何て？」

智君に相談したら、
まずは本人の意思が最優先だって。

翔「里子の分際で私立に行くわけないでしょう。馬鹿なこと言わないでください。先生。」

翔は先生に淡々とそう言った。

その事も智君に話すと、智君は少し考えて…
翔を呼んだ。

智「一緒に風呂入るぞ。」

最近では一人で入らせていた。

けれど、智君がそう言うと、無表情で浴室に向かった。

そして私には「ちょっと話してくるわ」

そう言った。

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