大野パン屋～家族のおはなし～ (ページ5)

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雅紀の日常ページ5

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A「本当にすみません…」

学校の先生と相手の親御さん、その息子さんに頭をさげる。

雅紀は学校に上がると、
お友達とよくトラブルを起こすようになった。

今までも色々あったけど、
それはお互い様だったりするから
あまり責められることはなかった。

けれど成長するにつれて、
周りはみんな落ち着いて…
雅紀だけが子どものまま無邪気で、

悪意も悪気もなくても怪我をさせてしまったり、
相手を傷つけてしまう部分が目立って、

こういう事態になってしまう。

A「雅紀もちゃんと謝って。」

雅紀「えーだって楽しかったんだもん。」

A「雅紀…」

人の気持ちを考えるのが少し苦手。
多分、真面目に考えるのを止めてるんだと思う。

本当はちゃんとわかるくせに、
それを知るのが怖いから彼はしない。

家に帰ると和也が心配そうに雅紀に近寄る。

雅紀は何てことなくいつも通り雅紀と接して、
和也もそんな雅紀の姿に安心するけど…
私としては物凄く心配。

今さっき怒られて謝ったのにこの変わり様……
全然響いてないんだなって思う。

翔は相変わらず、我関せず。
チラッと雅紀を見てまたすぐに宿題を始める。

智君はお店に立ってパンの販売をしていて…
私はいつも通りの雅紀を見つめて
一つため息を漏らす。

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