大野パン屋～家族のおはなし～ (ページ24)

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残酷な現実ページ24

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雅紀「あ！！！！」

智「雅紀～どうした？」

雅紀「な、何でもない…」

智「本当に？」

智「うわ、雅紀。お前…また洗濯機壊したな！？」

遠くで聞こえる智君と雅紀の声。

このベッドから動けない私は
それを聞くだけ。

これからは
こうして生きていくんだろうね。

智君と雅紀、
それから翔や和也…潤。

私がいなくなって、
一番心配なのは正直、潤のこと。

自分の子どもだからとかじゃなくて、
潤は未だににぃ達から毛嫌いされてるとこがあるから。

智くんが見てくれると思うけど、
智くんには仕事があるし、
それも一人でやることになるわけだから
大丈夫かなって。

それを想像した時、

やっぱり我が家は
みんなバラバラになるような気がした。

施設から里子を預かる時の条件に、
両親が揃っていることって項目があったから、

和也、雅紀は確実に…
施設に戻るか、違う家に行くのだろう。

翔の場合は
あと数年で18歳になるから、どうだろう。

基本は18歳まで預かることになってる。
その後は本人の自由だ。

施設のグループホームもあるし、
就職して一人暮らしして里親から離れる子もいるし。

そのまま里親の元に通う子もいる。

翔は
どうしていくのだろう。

唯一、出る答えは………

私には

それを知る術が
ないということ。

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