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思い出 ページ23
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智「Aは何も悪くない。心配すんな。」
あと何回…
智くんのこの腕の中に
暖めてもらうことができるだろう。
あと何回…
あの子達に会うことが出来るだろう。
あと何日…
あと何時間…
この家族の一員でいられるのだろう。
神様は残酷だ。
やっと落ち着いてきた、
子ども達も自分らしく育って、
これからどんな人と一緒になって、
どんな幸せを手にするのか
純粋に楽しみにしていたのに…
楽しみに待っていたのに…
壊れていく。
何もかも。
A「翔は何になるの？」
翔「…まだ何も決めてない。」
A「そう…」
翔「…うん。」
残られた時間を病室で過ごすなんてまっぴらで、
私は自宅療養を望んだ。
医師からはいざという時
すぐに治療出来ないからと反対された。
でも、この家に私がいたいからと
許しをもらった。
智君には言ってないけど。
潤「ママー！今日のテスト見て〜」
A「ん？潤良い点でも取ったの？」
潤「ううん。ほら〜60点！」
A「微妙〜」
たわいのない会話で
笑い合う日々。
A「こら和也。今雅紀のお皿に嫌いなもの入れたでしょ。」
和也「入れてないよー」
A「ここからでもちゃんと見えてんだからね。」
和也「はいはい！わかったよ！食べれば良いんだろ、食べれば！」
A「大きくなれないぞ〜色々と。」
和也「色々って…余計な御世話。」
憎まれ口も
良い思い出。
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作者名：砂希流
| 作成日時：2019年2月23日 23時
