成長の結果 ページ15
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翔が中学に上がる頃、
雅紀は4年、
和也は2年になった。
潤は4歳になって
幼稚園も慣れてきた。
翔は公立の中学にあがった。
私立に行く選択もあったし
里子だからなんて捻くれもあったけど、
彼なりに答えを出して、
本当に行きたくなったら高校から行くって言って、
自分で決めた。
雅紀は相変わらずやんちゃで。
体も大きくなってきたせいか、やる事が派手になる。
近所は勿論学校内でも有名で、
知らない人から雅紀のお母さんと呼ばれる事はしばしば。
そんな雅紀のおかげというべきか、
和也は学校でいじめられることもなく、
むしろお友達がいるのか心配なほど、
周りの声を気にしないマイペースになった。
にぃ達がやっと落ち着いてきたから安心していたの。
そしたら幼稚園の先生から
思わぬ言葉が出てきてびっくり。
「潤君、最近お友達に対する言葉がすごくて…」
普段にぃ達に言われているその言葉が
潤の中では当たり前になっていて、
それをお友達に言っていると言われた。
あっちいけ、
俺は嫌い、
近づくな、
さわんな、
ばーか等々…
それを聞いてショックだった。
「潤君はそんなに悪気があって言ってる感じではないと思いますが」
「トラブルの発端にはなりやすいです」
先生のフォローはもう響かなかった。
潤にとってそれが人とのコミュニケーションだと認識されている。
にぃ達は潤にとっては悪影響？
今更、施設の職員に言われた
「何かあっても責任は負えませんよ」という言葉の意味を考える。
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作者名：砂希流
| 作成日時：2019年2月23日 23時
