73.また会いたい。 ページ24
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シルクSIDE
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「じゃあ、また。」
ン「今日は本当にありがとうAちゃん。」
「こちらこそだよ。また会いたいね！」
ン「大歓迎！」
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店を出て、ンダホと駅で別れる。
嬉しいことに俺とAさんは同じ方面。
ンダホは反対側だった。
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ンダホに また会いたいね、っていうAさん。
俺にも、別れ際に言ってくれるかな…なんてかんがえていた。
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ン「また会おうね〜Aちゃん！
シルクもまた近いうちメシ行こ。」
シ「おう。またな。」
「気をつけてねー！」
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3.4番線の改札口までンダホを送って、俺らは1.2番線のある反対側の改札までの道を歩き出した。
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駅に大きなクリスマスツリーが飾ってある。
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「楽しかったな、今日。」
Aさんが独り言のように言った。
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シ「俺もです。」
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ふらふらと揺れる右手を思わずそっと、握ってしまいたい。
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「シルクさん、また素敵な出会いがあると良いですね。」
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歩きながらAさんがツリーのイルミネーションを背景にして言った。
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シ「…」
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思わず足を止める。
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「シルクさん…？」
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シ「Aさん、寒くないんですか？」
「…？ さ、寒いですけど…。」
シ「このまま持って帰ってもいいんですか？」
「は、はい？」
シ「……マフラー。」
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俺は店からずっとAさんの赤いマフラーをしていたままだった。
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「あ！忘れてました！
シルクさんに似合ってるから、気づかなかったのかも(笑)」
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そう言って小走りで俺の方に近づく。
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シ「Aさん。」
「はい？」
ふわふわと笑いながら俺を見つめるAさん
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ぎゅっ
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何の迷いもなく、俺はAさんを包み込んだ。
丁度綺麗なクリスマスツリーが輝く前で。
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シ「気づいてくださいよ…俺のこと。」
今、Aさんがどんな顔してるからわからない。
けど、いい。
伝えてしまえ。
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シ「好きなんです、Aさんが。」
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言ってしまった。
でもAさんがなんて言うのか、はやく答えが知りたくて…
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作者名：WHITE | 作成日時：2017年12月1日 23時
