ハイキューメンバーに違うスポーツさせた結果 (ページ2)

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勝つぞ！3-5 ページ2

「佐藤！フォワードは点とってナンボだから。黒尾もファイト！夜久。ボールは絶対取れ！取れなくても触れ！」

キツイわ、この女…

「リベロちゃんは点とってくれんの？30点くらい」

冗談半分で言った。が。

「何十点でもとってやるぅぅぅ！でも、二桁行ったらキャパオーバーするかも…」

「どんな頭してんだよ…」

「トサカちゃんに言われとうないっ！」

トサカちゃんって…

「酷くね！？なぁ、夜久！」

夜久にはため息をつかれた。

「おまえだって、さっきから上田のことリベロちゃんって連呼してるじゃねーか」

みんなそう呼んでるし？

「夜久は名字で呼んでくれるのに、黒尾のアホぉ」

そろそろ、キックオフ。行くか。

キックオフは俺から。しばらくドリブルで突き進む。うわ、バスケ部の山岡だ。

「リベロちゃん！」

パスを出して、山岡の横を走り抜ける。

「リベロちゃんじゃないってば！」

そう言いながらパスを返してくれる。

「よっしゃ」

ワンツー成功！からのドリブル突破。竹田はちょろい。逆を突けば余裕。あ、まずい、あいつは…

「リベロちゃんっ！」

元サッカー部笹野。ヤバイ。

「リベロちゃんじゃないってば！まぁ、いーや…ドリブル突破！」

リベロちゃんのドリブルは流れるように鮮やかで、単純でシンプルだけど、上手い。かと思えば、派手なフェイントで艶やかに欺くようなプレーを見せる。「スピード」と「魅せ」のプレーを使い分けるうまさ。いやぁ、さすがリベロちゃん。ゴールキーパーをあっさり抜き去り、点を決めた彼女。

「黒尾！ナイスパス！」

「リベロちゃ…上田、ナイスシュート」

夜久が苦笑いしながら言ってきた。

「俺の出番なさそうだな」

そうだな。と、言ったのだが。
その後、夜久には山ほど出番があった。なぜなら、攻守の要リベロちゃ…いや、上田サンが足をグネってベンチに下がったからである。

元サッカー部笹野は俺の華麗な守備をかいくぐって何度もシュートに持ち込んだ。

足を伸ばしたが、ほんのワンタッチ。笹野のシュートは止まらない。

「くそっ！夜久、頼む！」

夜久はその豪速球シュートの飛んだ先を見て、飛び、華麗にキャッチした。

「夜久、スーパーセーブじゃん。すごいよ、感動！まじ惚れた～！」

リベロちゃん…

「あらやだ、やっくん、イケメン♡」

「黒尾、アホか」

盛大にシバかれた。

やっくんよぉ…俺より目立ってずリィ。

俺らのクラスは復活したリベロちゃんと夜久の活躍で優勝した。