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「そういえばさ、聞きたいことがあってん」
『なに？』
「こういうのってさ、自分で制御出来んもんなん？」
最もな疑問を尋ねてくるゾム。私たちがまずぶつかる壁はそこだろう。端的に言うと制御は出来る。実際私の友人は上手いこと使っている。
『出来なきゃこんな力持ってる意味ないからね。私の知り合いは制御出来るのが普通って感じだと思う』
「へえー、じゃあ俺も出来るようなるんかな……」
「まあ慣れればそのうち上手く制御できるようなるんじゃないですか」
「うーん……あ、そういうAとショッピくんはどのくらいで出来るようになったん？」
「お、れは、えっと……」
『時間は人それぞれだから聞いても参考にならないよ。それよりもうすぐ授業始まるし教室戻ろ』
私の言葉で時計を確認しほんまや、と部室を飛び出していくゾム。私も荷物を持ち後に続こうとした所姉さん、と呼び止められる。
「ありがと」
『いいよ。弟を守るのもお姉ちゃんの役目だからね』
「……ちゃんとお姉ちゃんしてくれる姉さん好きやわ」
『しってる』
先に教室を出たゾムが不思議そうに扉から頭を覗かせ待っている。私から教室に戻ろうと言ったのに中々来ないからだろう。部室を出て後ろを振り返る。
『またね』
「うん、また放課後」
________
「Aとショッピくんってさ、何か姉弟にしては変な感じするよな」
教室までの道中、先程の会話に疑問を抱いたのかそう告げられる。
『まあ血、繋がってないしね』
「え、そうなん！？ご、ごめん……」
『いいよ別に。気にしてないから』
ほんま…？とこちらを覗いてくるゾム。彼に頷き、そのまま言葉を続ける。
『でもショッピの前では絶対に"変"って言わないでね』
瞬き一つせずぴたりと固まるゾム。朝の校内、生徒たちの話し声が聞こえるはずなのだが私たち二人の周りだけ切り取られたかのように静まっている。
「あ、わ、わかった」
『うん、ありがとう』
「……………や、やっぱり怒っとる？」
「え？いや別に怒ってないよ？」
そっか、と俯き教室の扉を開き中に入っていくゾム。なんか気分害させてしまった……？
________
(A、あんな冷たい目するんや……)
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すぴのさうるす(プロフ) - まるさん» お褒めのお言葉有難う御座います！お楽しみ頂けますと幸いです。 (6月28日 22時) (
レス) id: d6eb525f65 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 死亡エンドと同じ作者様でしたか。向こうではまだリメイク後の1話のみだった為あまり正確な魅力には気付けませんでしたが、夢中魔法(と略させていただきます)とても好きです。続編楽しんで来ますね (6月28日 2時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴのさうるす | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2022年10月21日 23時
