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同年代の女子に自身の情けない姿を見られるのが恥ずかしいのか両手を顔の前へと持ってきているが……それは今更過ぎないか。暫くすると落ち着いたのか改めてこちらを向き直り好きなキャラクターの可愛さだとかゲームでチャンピオン？を取っただとかＷＢＣがどうだっただとか私が口を挟む隙もないほど話をし続けている。へえ、そうなんだ、と話についていけずかれのいうとおり適当に返しているとそれを察したのかちゃんと聞けよ、と勢いよく肩を揺さぶられる。揺れる視界に映る彼の表情は楽し気で気を良くしてくれたなら良い限りだ。
「………俺さ、いままでその日限りでも、一瞬だけでもいいから誰かと遊んで馬鹿やって、楽しいって思い出を作っとったんよ。それでいいって思っとったけど、でもそんなんで満足する自分も誰も覚えてない思い出を一人抱え続けるのも、なんでこんな必死になっとんのやろ馬鹿やんって。無駄なことに期待抱いて何やっとったんやろほんまに」
『今まで一人でいっぱい頑張ってきたんだしさ、一休みしてもいいんじゃない？耐えられないときは逃げたっていいし人に頼るのもありなんじゃない？さっき話に出てた君のことを覚えてるアイツ？って人だったり、まあ私も声掛けられて無視するほど最悪な人間じゃないしね』
「ううううぅやさしいのやめろやぁ……これが友情、これが親友ってやつか……有栖川A……！」
ぽろぽろと涙を流し親友面し始める黄瀬くんに正直頭が追い付いていないし何故か手を掴まれ離されない。なんなんだ、と説明を求める視線を向けてもにこぉと頬を緩め時折少し気持ち悪い笑い声が漏れている。確かにあまり絡みもなく詳しいわけじゃないがこんな変な子だったのか、……なるほど。
気付けば空も明るさを失ってきており、下校時刻が近付いてきたのが分かる。そういえば部室飛び出して来たんだった。時間を確認するため携帯の画面を付けるとメッセージアプリの通知が現在進行形で増え続けている。というか目の前から携帯を耳に当て近付いてくるのは本人じゃないか？呼出も止まらないし。
『ごめん、弟来たから帰るね』
「え、もっと一緒に居ろうや……話せんの最後かもしれんし」
『なんで最後なの？さっき言ったじゃん声掛けてくれたら話するよって』
「でも……いや、何でもない」
少し引っかかりながらもショッピが歩いてくる方へと足を一歩踏み出す。また明日ね、と手を振るとAと名を呼ばれ其方へ顔を向ける。
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すぴのさうるす(プロフ) - まるさん» お褒めのお言葉有難う御座います！お楽しみ頂けますと幸いです。 (6月28日 22時) (
レス) id: d6eb525f65 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 死亡エンドと同じ作者様でしたか。向こうではまだリメイク後の1話のみだった為あまり正確な魅力には気付けませんでしたが、夢中魔法(と略させていただきます)とても好きです。続編楽しんで来ますね (6月28日 2時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴのさうるす | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2022年10月21日 23時
