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嘘吐き。私のための嘘、本当は友人なり恋人なり親しい関係になりたいと思っているのに返事をしない私に気を使い自分の意志を曲げたのだろう。やり方は本当に間違っているものの彼の根本にある優しさは、否定……出来ない。それに、ここで彼を否定してしまったら私は＿＿＿
『正直、私の鬱島への好感度は0どころかマイナス、なんだけど』
「そ、うやんね……勿論、分かってる」
『でも、ここで君を否定してしまったら私はあの子の……ショッピのことも否定することになる。だから、だから今回だけは許してあげる』
「え、」
信じられない、とでも言いたげに目を見開き餌を求める鯉のように口を開閉している鬱島に近付き彼の前へと手を差し出す。私の手を握るか否か悩んでいるのだろうか、戸惑いを隠せていない瞳でじっと見つめるとそのまま顔を上げこちらの顔色を窺う。私のために身を引く彼に自分から進んで行動は起こせないだろうか、だけどそれじゃ友人だなんて言えないだろう。
『人の好感度を上げるってのは少し……というかとても困難だろうけど、待ってるよ』
「ほ、ほんまにええん……？俺が、キミの隣に立って、過ごして……」
『まあまずはショッピをどうにかしなきゃだけどね。まあ、うん、これから程々に仲良くしてね鬱島……鬱』
陶器でも扱うかのように優しく、丁寧に私の手を両手で包み込まれる。鬱の顔は今日だけでも何度も見た真っ赤な顔。
「鬱……ってもしかしてあだ名、やったり？」
『流石に下の名前では呼べないし確か先生だとか呼ばれてたよね？まあ別に君のこと一ミリたりとも尊敬なんてしていないからまあこの呼び方が妥当かなって思ったんだけど……嫌なら鬱島で』
「嫌ちゃうよ！！寧ろ嬉しい……Aちゃんからの初めてのプレゼント……」
『ごめん、ちょっとキモイ』
「あかん、その言葉はちょっとどころか会心の一撃やで……」
胸を押さえ床に膝をつく様子に大げさだと思いながらも笑みが零れる。私の周りのはどうもまあ、変な奴しか集まらないようだ。
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すぴのさうるす(プロフ) - まるさん» お褒めのお言葉有難う御座います！お楽しみ頂けますと幸いです。 (6月28日 22時) (
レス) id: d6eb525f65 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 死亡エンドと同じ作者様でしたか。向こうではまだリメイク後の1話のみだった為あまり正確な魅力には気付けませんでしたが、夢中魔法(と略させていただきます)とても好きです。続編楽しんで来ますね (6月28日 2時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴのさうるす | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2022年10月21日 23時
