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「シッマ、面白がってんと教えてくれても良かったんちゃうか……」
「ショッピの拳なんて痛くも痒くもないやろ？女みたいな体しとんやから」
「え……？ごっつ痛いんですけど……」
ショッピがゾムの相手に手を取られている隙に彼らの会話に耳を傾ける。確かに殴られた鬱島の頬は一目で見て分かるほど色が変わっていた。人の怒りの力というものは凄まじいものだと実感できる、何せコネシマの言う通り男性にしては細く非力な部類に入るのは事実なんだし。普段なら軽く同情するが今回はされたことがされたこと、自業自得だ。話をする彼らを見過ぎたのか鬱島が私の視線に気付く。そのまま嬉しそうに頬を緩ませると瞳を潤ませながらこちらへと近付いてくる。
「な、なあAちゃん、僕の頬赤ない？」
『赤いけど……何』
「痛いなぁ……Aちゃんがここにちゅーしてくれたら治るんやけどなぁ」
「大先生ほんまこりひんなぁ」
『ぜっっったい嫌』
「ショッピくんにもう一発決めてもらうか！」
コネシマのその一言にちゃいますやん！と慌て否定する様子は何ともまあ情けない。とまあこの教室に入ってからそこそこに時間が経っていたのか予鈴のの音が鳴り響く。結局お昼を食べ損なってしまった、まあ成績のこともあるし授業をサボることは出来ないんだけども。大人しく諦めて教室に戻るかと皆がドアを潜る中、自身の名が耳に入った。足を止め振り返る私の視界に入る彼、鬱島の表情は酷く真剣で些か反応に困る。
「Aちゃん、話せえへん？キミにとって……は分からんけど俺にとっては大事な話、なんやけど」
『……それって今じゃないと駄目なの？授業始まっちゃうけど』
「今を逃したらAちゃんきっともう俺と話してくれんやろ。仮にキミが許してくれたとしても弟くんに阻まれるやろし」
「………大先生、一個貸しやからな」
コネシマはゾムとショッピの背を押し足早にこの場を去っていく。勿論ショッピは抵抗していたが彼の勢いには勝てなかったのだろう、彼の騒ぐ声は段々と小さくなっていった。参ったな、これじゃ授業に参加出来ないじゃないか。正直彼と二人きりというのは少し、いやかなり大分と気まずい。そりゃあんなことされた後じゃ誰だってそうだろう。
「話しよか、長くなるけど堪忍な」
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すぴのさうるす(プロフ) - まるさん» お褒めのお言葉有難う御座います！お楽しみ頂けますと幸いです。 (6月28日 22時) (
レス) id: d6eb525f65 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 死亡エンドと同じ作者様でしたか。向こうではまだリメイク後の1話のみだった為あまり正確な魅力には気付けませんでしたが、夢中魔法(と略させていただきます)とても好きです。続編楽しんで来ますね (6月28日 2時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴのさうるす | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2022年10月21日 23時
