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授業終わりの昼休み。面倒臭がりの彼のことだ、体調が回復していようと教室に戻ることなく保健室で休んでいることだろう。
「Aどこ行くん？弁当持ってるってことはショッピくんとこ...？俺も行く！」
『それは間違いじゃないけど今日は駄目』
「え、ええな、なん、なんでっ！？俺も……」
『ショッピの体調が悪いから、ごめんだけどコネシマと食べて』
「それは、しゃーないな……」
お大事にって伝えといて、と教室を出ると私とは逆の方向に進んでいくゾム。人一倍寂しがり屋だがこうして物分かりが良いところは好感が持てる、というか助かる。彼の後ろ姿に感謝の念を抱きながら足を踏み出す。保健室の先生は何故かは知らないが私たちが持つような不思議な力に理解があるようで何かあれば相談に乗るよ、と有難いお言葉を頂いた。カウンセリングの心得もあるらしいので彼が面倒を見てくれているなら安心だろう。午後は出席するようどう説得しようか、などと考えながら歩いていると横から伸びてきた手に教室内に引き摺り込まれる。
『鬱島……くん』
「今朝ぶりやねAちゃん」
私の手首を持ちへらりと笑う彼。分からない、意図が分からない。一体何のために、どんな用があって私を、話は終わったはずなのに。戸惑う私から一ミリたりとも視線を外さない鬱島くん。彼の目を見ていると”アイツに近付かんで”と言っていたショッピの言葉が脳内に響く。
『ごめん、私用事あるから』
「奇遇やね俺もAちゃんに用あるねん」
『だったらはや……...く』
続く言葉が私の口から出てこない。何が起こった、何をされた。何故彼の顔がこんなにも近い、鼻と鼻が触れ合い顔に息がかかったかと思うと次の瞬間には＿＿＿
「……俺のこと、好きになった？」
頭が追い付かない、な、なんで私は今目の前のこの男に、自分から触れてきたのに人間此処まで赤くなるのかというほど頬を染めている。返事を返さない私に何を思ったのかまたしても顔が近づく。鬱島くん、いや鬱島を止めねばと頭では分かっているのに動揺のせいか体が動かない。脳が危険だと警報を鳴らし続ける中勢いよく鬱島が真横に吹っ飛んでいく。殴り飛ばした本人はそのまま床に伏す彼の元へと歩いていくと馬乗りになり拳を振り上げる。
『しょっぴ……それ以上は駄目だよ』
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すぴのさうるす(プロフ) - まるさん» お褒めのお言葉有難う御座います！お楽しみ頂けますと幸いです。 (6月28日 22時) (
レス) id: d6eb525f65 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 死亡エンドと同じ作者様でしたか。向こうではまだリメイク後の1話のみだった為あまり正確な魅力には気付けませんでしたが、夢中魔法(と略させていただきます)とても好きです。続編楽しんで来ますね (6月28日 2時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴのさうるす | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2022年10月21日 23時
