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登校後、教室の鍵を借りるため職員室へ向かうと既に生徒が取りに来たとのこと。うちのクラスの日直は他生徒より早く登校し鍵を開けたり花瓶の水を変えたりと仕事をしなければならない。これはその生徒の性格によっては私がサボった判定される可能性もあるよな、面倒臭い。
教室の扉を開くと私の席に座り読書する男子生徒の姿が。見間違うはずもない、彼は……
『コネシマ……』
「よ、おはようさん」
『ねえ、そこ私の席』
おお知っとる知っとる、と一つ前の席に移動し私の席の机に肘を置く。荷物を置き水替えや掲示物の張り替え、作業をし終わっても動こうとせずジッと様子を見ているコネシマ。
『えっと、朝から何か用？』
「いや、そのな、えと、あの……」
『あ、ショッピならまだ来てないよ』
「いやショッピやなくてお前に」
私に？一体何の用だろうか。もしかして昨日お節介焼きすぎた？あ、そういえば服とか貸してたっけ。それを返しに来たのかな、成程。
「今までどんだけ頑張っても何一つ変わらんかった、やから変わらんねやったら大人しく受け入れて終わらせよって。でもお前が簡単に変えて、俺の考えを…諦めとったんをぶち壊してくれた。ほんまに、感謝してる」
『感謝されるようなことした覚えはないけどまあ、うん』
「こんなん初めてなんやけどな俺、お前の未来が見えんのや。鏡越しで自分の未来が見えんのは理解できる、自分以外で見えん奴は初めてや」
私の未来が見えない、やっぱりそうか。薄々そんな予感はしていたが以前驚いた様子だったのはそれが原因だったと。
「俺はお前に興味がある。やからと、友達になってくれや！」
驚いた、他人に興味なさそうな彼からそんなことを言われるとは。一年の頃から同じクラスの女子の話題の中心になっていることが度々あったが声をかけたら絶対零度の視線で射貫かれた、とかそういう話ばかり耳に入って来ていた。廊下で見かけた際も特定の人物以外と行動を共にしていなかったしてっきり人間関係築く気がないのかと。
「えと、あ、あれやったら友達料金としてお前…えっとA？のは無理やけどショッピくんの未来毎日見たる！危険が見えたらすぐにでも教えたる！な！だから……」
『別に料金なんか払って貰わなくても友達くらいなるよ』
「そ、そうか……おう、そうかそうか！！」
少年のように瞳を輝かせ私の手をブンブンと上下に振るコネシマ。ゾムに続き随分と騒がしい友人が増えたものだ。
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すぴのさうるす(プロフ) - まるさん» お褒めのお言葉有難う御座います！お楽しみ頂けますと幸いです。 (6月28日 22時) (
レス) id: d6eb525f65 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 死亡エンドと同じ作者様でしたか。向こうではまだリメイク後の1話のみだった為あまり正確な魅力には気付けませんでしたが、夢中魔法(と略させていただきます)とても好きです。続編楽しんで来ますね (6月28日 2時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴのさうるす | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2022年10月21日 23時
