二百三十五話「はじめてのおつかい」 ページ2
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鏡花の初めての仕事、それは御使いであった。
宮廷の判事に資料を届ける、至って簡単な仕事であった。
だが連絡の手違いか、判事との面会を警備員に断られたのだ。
「あの警備員さんを何とかしないと」
「え……消す？」
「探偵社はそう云う仕事の進め方はしません」
鏡花の爆弾発言に敦がすかさず突っ込む。
Aは苦笑いしながら二人を見つめるのだった。
「私が教わったのは……まず色仕掛けで人目の無い場所に誘い込んでからぐさりと」
鏡花が着物の隙間から足をチラリと覗かせると、
敦は真っ赤になりながら必死に止めるのだった。
Aはと云うと、
「色仕掛けなら人の好みにもよるから……」
「Aは真面目に答えないで！？」
太宰に云われた天然を炸裂させながら敦に突っ込まれるのであった。
刹那、判事がAたちの横を素通りした。
それに気付いた鏡花の声は届かず、判事は去ってしまう。
「探偵社員は諦めない」鏡花はそう呟くと、裏口へと向かっていくのだった。
「だ……大丈夫かな？」
敦はそう呟く。
鏡花はピッキングで裏口を開けると、
「大丈夫、必ず仕留める」
とだけ云い残して扉を閉めるのだった。
「……ん？」
「仕留めるの？」
数秒後、室内が停電し人々がパニックになる様子を兄妹は無言で見つめるのだった。
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鏡花は走った。
警備員を欺き、電気システムをショートさせ、判事の部屋の扉を勢いよく開けた。
素早い手つきで発車式のスタンガンを取り出すと、混乱している判事に向けてそれを撃つ。
判事は叫びながら気絶するのであった。
「お届け物です」
一礼して書類を差し出す。
警報器のベルが鳴る。
気絶した判事を見て、鏡花ははっと気づく。
「あっ」
依頼人を気絶させてしまった。
そのあと三人は物凄く怒られたと云う。
二百三十六話「少女の才能、似合わぬ職業」→←二百三十四話「彼女の罪とは」
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+アリス+(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。自分のペースでこれからも頑張っていこうと思います。 (2019年5月3日 16時) (
レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ゆっくりで書いてください (2019年5月3日 15時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - 夏季さん» はい、番外編にて書かせていただきます (2019年1月2日 10時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
夏季 - 敦が絶対女王である設定と裏社会の人間だった設定の話宜しくお願いします。楽しみにお待ちしてます (2018年12月30日 18時) (レス) id: a5c09ccca7 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - 夏季さん» はい、リクエスト、確かに承りました。 (2018年12月30日 18時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+アリス+ | 作成日時：2018年12月24日 15時
