六十九話「タイムリミット」 ページ23
「そうだ!山際先輩は政治家の汚職疑惑
それにマフィアの活動を追っていました」
マフィア、と云う単語にAが反応する。
同時に昨日の出来事もフラッシュバックする。
芥川……絶対に許さん。
「そういえば!マフィアの報復の手口に似た殺し方がありました。
もしかすると先輩は捜査で対立したマフィアに__」
「違うよ」
何とか導き出した杉本巡査の推理を否定するように太宰が口を開く。
「マフィアの報復の手口は身分証と同じだ。
細部が身分を証明する」
「(そっか…太宰さん元ポートマフィアだから…)」
太宰の言葉にふとAは昨日の出来事を思い出す。
あのときの衝撃と云ったら…。
いかんいかん、今はこっちに集中しなければ。
「マフィアの手口はまず裏切り者に敷石をかませて、後頭部をけり顎を破壊。
激痛にもだえる犠牲者をひっくり返して胸に三発」
「うえっ」
「お兄ちゃん大丈夫?吐きそうになったら云ってね。
ゴミ袋持ってきてるから」
「う、うん」
流石妹、用意周到である。
そして太宰の言葉をもとに推理をする。
「えっと、遺体に蹴られた痕跡はない。
_と云うことは此れはマフィアの手口ではない。
つまりこれは犯人の偽装工作……と云うことですか太宰さん?」
「そゆこと」
太宰がいつものヘラヘラとした笑みを浮かべる。
なんだがさっきの印象が嘘のようだ。
「そんな……偽装のためにだけに遺骸に二発も撃つなんて。非道い」
おかしい。
Aが少しだけ疑問を抱く。
なんでこの人は___
「ぶぶ〜〜〜!!はい時間切れ〜。
駄目だねえ君名探偵の才能ないよ!」
乱歩の大声にびくっと肩を揺らすA。
乱歩は杉本の頭をだむだむと叩き大声で笑った。
いや子供かよ、とAが心の中で突っ込んだ。
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+アリス+(プロフ) - 霧瑠乃さん» ありがとうございます!では早速紹介させていただきます。 (2018年6月24日 20時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
霧瑠乃(プロフ) - +アリス+さん» はい!オッケーですよ! (2018年6月24日 18時) (レス) id: 243261d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - 霧瑠乃さん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません。イメ画、拝見させていただきました。汚くないです。むしろ自分の夢主をこんなに可愛く描いてもらえてとても嬉しいです!宜しければ、このイラストを小説の中で紹介したいのですがいいですか? (2018年6月24日 17時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
霧瑠乃(プロフ) - +アリス+さん» イメ画描いたんで…汚くて申し訳ない (2018年6月14日 18時) (レス) id: 243261d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
霧瑠乃(プロフ) - +アリス+さん» http://uranai.nosv.org/img/user/data/3/6/7/367184e309c78bafdccbd390e66ab0c5.jpeg (2018年6月14日 17時) (レス) id: 243261d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+アリス+ | 作成日時:2018年5月21日 17時