六十七話「第二の被害者?」 ページ20
箕浦が乱歩を睨み付ける。
それもそうだ、突然現れた探偵にベテラン刑事のプライドを貶されたのだから。
そして箕浦も呆れたように云った。
「だからこそ素人あがりの探偵社になど任せられん。
さっさと_」
「おーい網に何か掛かったぞ!」
箕浦の声を遮るように他の刑事が話した。
声の方を見る敦とA。
「何です、あれ?」
「網っぽいですけど……」
敦とAが順番に口を開く。
流石兄妹、首をかしげる仕草から表情まで全て一緒だった。
「あ、証拠が流れてないか調べてるんですか?」
ハッとひらめいたかのようにAが話す。
昔から推理小説やファンタジーなどあらゆる本を読んできたので、そういうことに関しては少し詳しいのだ。
「そうです。先程からずっと網を掛けているのですが__」
そして、それに答えるように、先程から箕浦の後ろにいた刑事が話す。
「ひっ、人だァ!人が掛かっているぞ!」
「何だと!」
人と云う言葉に全員が反応する。
この流れだと考えられることは1つしかない。
第二の被害者
箕浦と敦が最悪の可能性を導き出す。
そして緊迫とした雰囲気が漂うなか、例の網が引き上げられる。
被害者はどんな顔をしているのか__
一人目の被害者との関係性はあるのか__
三人目の被害者の可能性__
一人一人が十人十色の予想をするなか、ついに第二の被害者(?)の姿が晒される………。
「「………えっ」」
敦とAのすっとんきょうな声が見事に重なる。
だがこれは被害者を見て思うような反応ではなかった。
妙に見覚えのある砂色の外套にAの口が開く。
「………何をしているんですか太宰さん」
「やあ敦くんにAちゃん仕事中?おつかれさま」
なんと網に掛かっていたのは国木田に探せと云われ行方不明のままだった太宰だった。
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+アリス+(プロフ) - 霧瑠乃さん» ありがとうございます!では早速紹介させていただきます。 (2018年6月24日 20時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
霧瑠乃(プロフ) - +アリス+さん» はい!オッケーですよ! (2018年6月24日 18時) (レス) id: 243261d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - 霧瑠乃さん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません。イメ画、拝見させていただきました。汚くないです。むしろ自分の夢主をこんなに可愛く描いてもらえてとても嬉しいです!宜しければ、このイラストを小説の中で紹介したいのですがいいですか? (2018年6月24日 17時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
霧瑠乃(プロフ) - +アリス+さん» イメ画描いたんで…汚くて申し訳ない (2018年6月14日 18時) (レス) id: 243261d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
霧瑠乃(プロフ) - +アリス+さん» http://uranai.nosv.org/img/user/data/3/6/7/367184e309c78bafdccbd390e66ab0c5.jpeg (2018年6月14日 17時) (レス) id: 243261d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+アリス+ | 作成日時:2018年5月21日 17時