三十五話「過保護のお兄ちゃん」 ページ36
「うふふ……兄様の能力素敵ですよ。ナオミあれ大好き」
「止めなッてナオミ……こんな処で」
ナオミさんが谷崎さんの腕をぎゅっと掴む。
それはさながらカップルのようだった。
自然にイチャつくなあ、ナオミさん。
谷崎さんは恥ずかしがっているけど、満更ではなさそうだ。
「あら口答え？」
様子が可笑しい。
「生意気な口はどの口かしら」
ナオミさんが谷崎さんの唇を小指でなぞる。
い、いくらなんでもやりすぎなのでは！？
兄弟だよね！？
「！？」
その瞬間、視界が真っ暗になった。
一瞬なにがなんだかさっぱりであたふたしたが、
原因はすぐ判った。
それは……
「お兄ちゃん何で目を隠すの！？真っ暗で見えないじゃん！手ぇ離してよ！」
「だ、駄目！！Aにはまだ早い！！」
「ちょ、子供扱いしないでよ！私もう十四だよ！？」
何故かお兄ちゃんが目を塞いでいたのだ。
私にはまだ早いとか、私のこと何歳だと思っているのさ！
いつまでたっても子供扱いして！
お兄ちゃんの過保護！心配性！
………と、お兄ちゃんに抵抗しながら心の中で文句を云っている。
お兄ちゃんがびったりと目にくっつけた手を自力で離そうとする。
でもお兄ちゃんの力が強くて中々離れない。
一体どこにそんな力が……私も鍛えなきゃ。
「着きました」
回りから見たらきっとカオスであるこの状況を静めるかのように、凛とした声を発する樋口さん。
スッとその場が静になると同時にお兄ちゃんの手が離れる。
ようやく視界が明るくなった。でも一寸眩しい。
慣れてきた視界の中、樋口さんの方を見る。
樋口さんが路地裏の方を指差していた。
どうやらここが密輸業者の溜まり場らしい。
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+アリス+(プロフ) - 野良神さん» 誤字の指摘ありがとうございます。すぐに直しますね。 (2018年12月24日 10時) (
レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
野良神(プロフ) - １３ページの異能力が維能力になってますよ！ (2018年12月24日 9時) (レス) id: 98ee09b097 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» 判りました。こちらの不具合かもしれないので直してみます。この作品を見てくださりありがとうございます (2018年10月13日 21時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
issu(プロフ) - はい！ (2018年10月12日 22時) (レス) id: 9f68ff9d03 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» イメ画は設定のところにあるもののことでしょうか？ (2018年10月12日 20時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+アリス+ x他1人 | 作成日時：2018年4月6日 17時
