spin a yarn about …〔２〕 (ページ40)

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2-40：松永さんページ40

エレベーターを降りると、目の前には受付があって

『おはようございます、ＩＦシステムから参りました、AAと申します』

女「おはようございます、AAさん…はい、少々お待ち下さい」

受付の女の人がどこかに電話をしはじめた

女「おはようございます、松永さんにお客様です…はい、わかりました」

お客様…ではないような…まぁ、いいか…

女「お待たせしました、只今、担当が参ります、しばらくお待ち下さい」

『はい』

待つこと数分

ｶﾁｬ

目の前のドアが開き、男の人が出てきた

男「おっ、君がAちゃん？」

『は、はい…』

いきなり…下の名前って…

男「初めまして、松永です、よろしく」

差し出された右手…拒む事も出来ず、私も右手を差し出す

『AAです、よろしくお願いします』

松「ここじゃなんだから…」

ドアの中に促され、そのままミーティングスペースに連れていかれた

途中、「やっちゃん、お茶～」なんて、誰かに声をかけながら…

松「まぁ、どうぞ、座って」

『はい』

なんだろ、めっちゃご機嫌な感じがする…この人…いや、松永さん…

松「いや～待ってたんだ、ずっと」

えっ？どういう事？

松「俺さ、久藤と明山と同期なわけ、でさ、飲み会でふたりが【Aちゃんいいよなぁ】って盛り上がっててさ」

『はぁ…』

松「誰だよって思って聞いてみたら、今年の新人だっていうじゃん、で、新人なのに、あっちこっちヘルプ行ってて、ちゃんと結果出してるって聞いてさ」

そんな話になってるの…

松「だったら、うちにもヘルプよこせよって言ったんだよ、そしたら、まだ試用期間だからダメだって、だったら、本採用になったらすぐよこせって、久藤に言ってたわけ」

私の知らない所で、そんな事に…

松「なんかさ、色々話聞いてたから、初対面な感じしなくてさ」ﾊﾊﾊ

ちょっと色黒で坊主頭だったから、怖い人っぽく見えたけど、話してる限り、そうでもなさそう

「失礼しま～す」

松「おっ、やっちゃん、ありがとう」

女の人がお茶を出してくれた

ん？ちょっと睨まれた？

イヤな予感…