spin a yarn about …〔２〕 (ページ29)

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2-29：ヘルプページ29

「またこっちなんや」

ふと、振り向くと、そこにいたのは横山さんで

『お世話になります』ﾊﾊﾊ

横「こっちがお世話になってるんやけどな、どう？こっちのチームは」

『あっ、はい、なんとかやってます』

横「ミポリン、めっちゃ仕事早いやろ」

『ですね』

そう、ミポリン、凄い

キーボードたたく速さが半端ない

研修の時も凄いな、とは思ってたけど、ホントに凄い

横「俺には無理やわ…」

『横山さんの設計書、解りやすくて助かりましたよ』

横「そ、そうなん？」

『はい、とっても丁寧に書かれていて』

横「でも、時間かかってるけどな」

『まだ始めたばっかりですよね？これからですよ』

横「なんや、Aちゃんに励まされてもうたな」

『いえいえ…』

なんて、話してしてる間もミポリンの手は止まることなく

横「じゃ、またな」

タバコを片手に横山さんは去っていった

さぁ、私も仕事しないと…

「どう？こっちは」

振り替えると、今度は田部課長

『あっ、はい、なんとかやってます』

田「悪かったね、また呼んじゃって」

『いえ…』

田「とりあえず、来週いっぱいよろしく」

ポンポンと私の肩を叩き、マグカップを持って給湯室へと向かって行った

給湯室ね…ヘルプで来てるから、洗い物当番とか回ってこなくて、ちょっと申し訳ない気もする

３階じゃ彩希ちゃんが、こっちじゃミポリンがお昼前と夕方と、マグカップとか布巾とか洗ってて

かと言って、わざわざ３階に行くのもね…ヘルプで仕事しに来てるのに、雑用で席外すのも申し訳ないし

だからって、こっちの当番に入るのも違うだろうし…

ヘルプって、色々複雑…