spin a yarn about … (ページ43)

今日:10 hit、昨日:8 hit、合計:31,984 hit

43：直通ページ43

ふと携帯を見ると、通知ランプが光ってたから、画面をつけてみた

〈そろそろ直通なくなるよ〉

お母さんからのメッセージだ

『直通？』

思わず声が出てしまっていたらしく

横「どしたん？直通って何？」

『母から、〈そろそろ直通なくなるよ〉ってメッセージがきたんですけど…よくわからなくて』

横「あっ、もう10時になるやん、確かに無くなるわ直通！」

『えっ？』

横「知らん？Aちゃん乗ってる電車、あれ、直通運転で千葉まで行ってるんやで」

『そうなんですか？』

横「直通なくなったら、途中で乗り換えせんと、千葉まで行かれへんよ」

『そ、それは困ります』

横「お～い、ＪＲ直通なくなるから、お開きにしよか」

生「ホントだ！お開きにしましょう」

渋「俺、も少し飲んでくから、あとでお会計しとくわ」

横「助かるわ～、ほな、月曜に精算な」

渋「おう！ほら、はよ帰れ」

なんだかんだ、ＪＲじゃない彩希ちゃんも帰る事になって

邑「じゃあ、また来週、お疲れ様でした～」

１人で地下鉄へと向かって行った

『あれ？横山さんは？』

横「俺？ＪＲでも帰れるんやで、知らんかった？」

『はい』

横「ホンマ、電車に疎いんやな」

『今まで、あんまり乗る機会が無かったから…』

生「お疲れ様、またね～」

いつもの駅で生田さんが降りた時に、目の前の席が空いたから、酔ってご機嫌の実穂さんを、上手いこと横山さんが座らせてくれて

実穂さんはすぐに眠ってしまった

『ありがとうございます』

横「ん？何が？」

『実穂さん…私ひとりじゃ…』

横「ｱﾊﾊ…酔っぱらいって、面倒やろ？」

『…ちょっとだけ…』

横「これで、朝起きたらなんも覚えてないとか言うんやで、厄介よな」

『横山さんは酔わないんですか？』

横「ん～、今日くらいの量やったら、まず平気かな、赤くはなるけど」

確かに顔から首にかけて、真っ赤になってる

座ってる実穂さんの前で、ふたりで吊革に捕まって

横山さん、背が高いから、私が見上げる形なって…

首から顎のラインがキレイだな…なんて思ってたら

横「そんなに見んなって、ハズいやん…」

『あっ、ごめんなさい』

横「ｱﾊﾊ、謝らんでもええけどな」