spin a yarn about … (ページ41)

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41：ノンアルコールページ41

「はい、お待たせ～」

オーナーさんがグラスをふたつ持ってきてくれた

ひとつは逆三角形の小さいグラス

もうひとつは普通の縦長のグラス

オ「こっちが彩希ちゃんので、こっちがAちゃんのね」

小さいのが彩希ちゃんので、縦長のが私のだって

オ「彩希ちゃんのが【シンデレラ】、Aちゃんのが【シャーリーテンプル】」

邑「これは、何が入ってるんですか？」

オ「【シンデレラ】？それはね、オレンジジュースとパイナップルジュースとレモンジュース」

『私のは…』

オ「【シャーリーテンプル】はジンジャーエールとグレナデンシロップ」

『グレナデン？』

オ「【グレナデンシロップ】はね、ザクロの果汁から作られてるんだよ」

『だからこんなに綺麗な赤い色なんですね…美味しそう…』

安「その【シンデレラ】、見た目普通のカクテルみたいやなぁ…でも、ノンアルなんやろ？」

安田さんが興味深げにグラスを見てる

オ「ジュースしか入ってないよ」ﾊﾊﾊ

安「ホンマに～」ﾆﾔ

オ「おいおい、そんな事してたら捕まっちゃうよ～」ｱﾊﾊ

ｺﾞｸｺﾞｸｺﾞｸ

そうこうしてる間に、彩希ちゃんが一気に飲み干した

邑「美味しいけど、この量だと、物足りないですね」

オ「カクテルだからさ…チビチビと…ね…雰囲気ってもんがあるじゃない？」

邑「あ…スミマセン…」

オ「いや、好きに飲んでくれていいんだけどね…もひとつ作ってくるわ」

オーナーさん、慌てて彩希ちゃんのカクテル作りにカウンターの中に入っていった

渋「どう？それ…」

渋谷さんは私のグラスが気になったらしい

『あっ…まだ飲んでなくて…』

渋「そうなん？なんや綺麗な色やなぁって思て…」

『ですよね』

横「はよ飲まな、氷で薄まってまうで」

『あっ、はい、飲みます』ｺﾞｸﾘ

渋「どう？」

『甘いですけど、ジンジャーエールのおかげかな、スッキリしてて、美味しいです』

横「良かったなぁ、美味しいの作ってもろて」

榛「オーナー、私もカクテル欲しいです～」

生「榛澤さん、大丈夫？結構飲んでるけど…」

榛「大丈夫ですよ～、帰りはAちゃん一緒だし…ね？」

『まぁ…はい…』

不安しかないんですけど…