朝はトースト ２ ページ2
家にいるときは
何があっても絶対ふたりで囲む食卓。
ふたりにはちょっと広すぎるから机の上にはいろんなものを置く。
智くんが紙粘土で作ったモアイ像とか。
結構でかくていい感じに食卓を狭くする。
スープのお鍋なんかは台所からテーブルに持ってきちゃう。
ロイヤルブルーのホーロー鍋。中は生成りで、素敵。
智くんが誕生日のお祝いにプレゼントしてくれたから、それから毎日智くんのためにぐつぐつやってる。
お味噌汁だって、これ。似合わないけど。
青は食欲を減退させるんだよって言ってるのに
うちの食器は濃い青色ばっかり。
ロイヤルブルーもそうだし、群青色とか、インクブルーとか。
ロンドントワイライトなんかも、渋くていい感じ。名前も素敵。
白地に青いお花の模様が入ったレトロな器に
トーストを２枚。
私には１枚。
脇にはスクランブルエッグにケチャップとマスタード。ウインナーも。
透明のガラスボウルにレタスをちぎって半分に切ったプチトマトを放り込む。
ドレッシングはオニオンと市販の青ジソ。
あとマヨネーズ。
お揃いの深い海の色のカップには、二人ともコーヒー。
「はい、おまたせしました！」
向かい合って囲む食卓。
智くんがふにゃんと笑って手を合わせる。私も。
「いただきまーす」
「いただきまーす！めしあがれ！」
「ふふ。へーんなの」
「だって用意したの私、たべるのも私！一人二役！」
「いただきますだけ、言えば？」
「いただきますの後に召し上がれって言わないと、智くん寂しいでしょ？」
「…」
「あれれ？そうでもないかんじ？あ、智くん。ジャム？バター？忘れてた」
「…んー、いらね」
「味ないよ？」
「おかずあるからいいや」
「おかずってほどじゃ…」
のんびり咀嚼。
智くんといると沈黙だって愛おしい。
「…ごちそーさま」
「どうぞごゆっくり！」
「…」
食べ終わった食器を流し台まで運んで、また椅子に座ってくれる。
ふたりとも食べ終わるまで待つのは暗黙のルール。
だってひとり残されて食事するなんて悲しい。
私が食べ終わるのを待つ間
智くんは新聞をひろげて、四コマ漫画に小学生みたいな落書きをしてた。
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奈緒(プロフ) - keiさん» お久しぶりです〜！いつもありがとうございます( ；∀；) 私にとっても大切なお話なので、ゆっくりではありますができるだけ進めたいと思います。 (2016年12月8日 4時) (
レス) id: 5db05a964a (このIDを非表示/違反報告)
奈緒(プロフ) - 智花さん» はじめまして。隅っこのお話を見つけてくださって感謝です。のんびり大切に書いていたら随分時間がかかってしまいました(*´-`) 気を長くお待ちいただけたら嬉しいです。 (2016年12月8日 4時) (レス) id: 5db05a964a (このIDを非表示/違反報告)
奈緒(プロフ) - さなえさん» さなえさん〜！いつもありがとうございます( ；∀；) 時間を見つけて書き続けたいものです。どうぞ長〜い首にマフラーを巻いてお待ちくださいませ(笑) (2016年12月8日 4時) (レス) id: 5db05a964a (このIDを非表示/違反報告)
奈緒(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます(^^) とてつもなく遅いお返事ですみません…。のんびりやっておりますが時たま思い出して楽しんでいただければ幸いです♪( ´▽｀) (2016年12月8日 4時) (レス) id: 5db05a964a (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - 待っていました(^-^) 仕事行く前の朝のひととき。慌ただしい気持ちが静かになりました。切ないけど大好きなお話です。また楽しみにしています！ (2016年12月7日 7時) (レス) id: c3893fc157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奈緒
| 作成日時：2015年1月25日 20時
