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聡side

そんなつもりじゃなかった。ただ文化祭の準備中に友だち3人とトイレ行って、喋ってたらその内の1人が急にライター取り出したの。

「見てーちょっと火つけてみる？」
「え？！」
「いいじゃんやろーぜ」
文化祭でみんなテンションが上がってて止めるに止めれない雰囲気に流されてそのままつけるの見てた。

そしたら思ったより火が大きくなって、焦ってみんなで逃げたら大騒ぎになって全員校庭に出されてそのまま帰ることになった。でも、俺らはバレて呼び止められて1人ずつ別室に入れられて聞き取りされた。

見たまんま話すしかなくて話したら、嘘だろって。俺のこと嫌いな担任にお前もつけたんだろって責められて怖くて認めるしかなかった。そしたら保護者呼ぶから待ってろって。

待ってる間に先生たちが会議して帰ってきた担任に停学だって言われた。それから健人くんが来て、申し訳なさと何もしてないのにって悔しさでいっぱいで何も話せなかった。

健人くんについて車に乗ったら落ち着いた、冷静な声で運転せずに話を聞かれた。
「でもっ...」
「同じ。帰るよ。」
それだけ言われて無言で家に着いた。黙って車から降りないでいたら腕引かれて家に入れられた。

「ただいま」
「遅かったねー2人一緒？」
「ご飯先食べるよ。おいで。」
言われて勝利と風磨くんに怪訝そうな顔で見られながらやっぱり無言でご飯食べた。

「聡、リビングで正座」
俺が食べ終わったの見てやっぱり静かに言われる。反抗する気にもなれなくてそのまま正座した。気遣ってみんなが上あがって行った。

「お前、高校やめたいの？」
健人くんがしばらくして前に座って聞いてくる。チラッて顔見たら真剣で冷ややかな顔で俺のこと見てる。慌てて首を振る。
「口で言え」

「やめたくっないっ」
「じゃあなんで認めた？」
「言った！言ったけどっ嘘って言われた！」
めちゃくちゃ深くため息ついてる。

「停学は停学だし、お前に悪いとこがあったのは否定できないだろ。見てただけでも止めなかったなら同じだし、その場を立ち去ればよかったんだ。」

やってないのにっ！こんなに怒られたくない！
「毎日反省文と行動記録ちゃんと書いて俺に見せろ。わかった？」
「...」
「ちゃんと返事しろ」
黙って俯いてたらいきなり首捕まれて押し倒されていつの間にか床にいた健人くんの膝に乗せられてた。