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聡ページ20

健人side

めっちゃ悩んでる。マリへの接し方。どうしたらいいのかわかんなくて、結局何も変えれてないんだけど。厳しくしようと思ったけど、マリが敏感に俺が態度変えたこと感じちゃって泣くし。

愛してるってことを伝えつつ、抱っこを減らすのは中々難しい。求められたらしてあげないとすぐ不安になっちゃうし。

「...くん！けんとくん！」
「あ！ごめん！なに？」
「もーずっと言ってんのに！これ！来週行くから！」
ボーッとマリがゲームしてんの見ながら考えてたら聡に話しかけられてんのに気付かなかった。

渡された紙見たら...何これ？
「高１で就職セミナー？聡、就職すんの？」
「わかんない」
「わかんないから取り敢えず行っとこうと思ったの？」
「そう。勝利に相談したら行ってみればって。」
「そっか。まぁ自分の人生の選択肢なんだから好きにしたらいいよ。悩んだら相談して。」
「ありがと！」

あの子どもだった聡も就職とか進路のこと考え出してんのに。あと３年でマリ、考えれんのかな。正直、小３くらいで中身止まってるようにしか感じられないんだけど。不安で胸が押し潰されそう。

「兄貴、大丈夫？マリのこと？」
「...うん」
「ずっと考えてるだろ。聡がちょっと不安定になってる。兄貴は自分よりマリのことが好きなんだって」
「はぁ？そんなわけないじゃん。みんな同じ。」
「うん。わかってるけど、聡に直接伝えてあげて。」
「わかったよ。ありがと。」

言われて、すぐ聡の部屋に行く。
「そうー？」
「健人くん？！」
「なんでそんなビックリすんの。...何隠した？」

俺が入った瞬間慌ててクローゼットを閉めた。
「最近俺の部屋来ないじゃん！マリの部屋ばっかり行ってて」
「いや、別にちょっと用があったからってだけ。大丈夫。聡のこともちゃんと大好きだよ。マリも聡も勝利も風磨も。みんなのこと同じだけ好き。」

マリと話がしたくてずっと入り浸ってたのは事実だけど。ちょっとでも何かヒントが欲しくて。
「うん...」
「で、何隠したの？出しなさい。」
「えぇ」
「早く。俺がこうなったら絶対引かないの知ってんでしょ？」

聡が覚悟したのかゆっくり開けてビックリする。
「嘘でしょ？！」
「ごめんなさい」
「早く出して！何やってんの！」
「だってぇ...」

犬がダンボールに入ってこっち見てる。
「早く！取り敢えずリビング出しなさい。部屋はダメ！」
聡が大事そうに抱えてしたに下りる...。はぁ。大変なことになりそう。