5にん 5

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風磨side

俺もめっちゃ頑張ったよ？聡にあんなに叩くのなんて初めてだったし。マリが泣き叫んでも抱き締めないのも。2人が終わって勝利の番になった時はちょっと堪えられなかったけど。

兄貴が終始厳しい顔をして平手を落としていくのを見てたら泣けてきた。あまりにも多いし、あまりにもキツそう。ベルトも。これにまだお灸があるなんて。

兄貴が出ていった瞬間に3人に話す。
「今からお灸されるから。死ぬほど痛いけど、治るから。死ぬわけじゃない。頑張れよ。」
「...えっ」
1回寝ちゃってた聡とマリがビックリして俺の方を見てる。勝利はまだ泣きすぎてるけど。

「お灸って...なにっ」
「火が付いた草をお尻に置く。それが燃え尽きるまで。」
「やだっ！ふまくんっ！」
「しっ。帰ってくるから。」

ガチャ
「風磨、手伝って」
兄貴が帰ってきてまた泣きながら兄貴を3人が見上げてる。
「ほんとにやるの？」
「もちろん。タバコはこれでしょ？」
「...うん」
渡されたから草を丸めて小さい粒を作る。兄貴が作ってんのおっきすぎない？めっちゃ長そう。

「風磨のはマリと聡ね。俺のは勝利。」
世界で一番好きな3人にこんなことしたくない。震える手で2人のお尻の一番座る時に当たらなくて脂肪があるとこを選んで押し付ける。兄貴が確認して頷いてるし。

「お前らがタバコに火つけるのに使ったライター。これで火つける。反省しろ。」
「待ってっ！けっとくんっ！」
多分俺の説明なんて耳に入ってなかった勝利が焦りだした。そりゃそうだな。自分から火傷しにいくなんて。

「待たないし、動いたら危ないから絶対動くな。風磨、マリからいくから押さえてて。」
言われて泣いてるマリの上に乗って動かないように固定する。聡と勝利が怯えてこっち見てる。
慎重に火をつけてちょっと風を送ったら...きた。
「ぎゃあぁぁぁぁぁ！！！！とって！とってぇぇ！」

「聡」
大騒ぎして泣いてるマリから離れて聡も。
「ああぁぁぁぁぁぁ！！！！とってぇぇぇぇ！」
そうなる。そりゃそう。どんだけ騒いでも無駄だけどそりゃこうなるよ。俺も大変だったんだから。
勝利のこと固定する。でけぇ。何分かかんだろ。

「ひぇっ！いたいぃぃぃぃぃ！とって！とって！」
あぁ...これはキツいわ。みんな。兄貴もちょっと涙目だし。ここまで徹底してやるのは初めてだわ。冷やしタオルは大量に用意してある。濡れタオルを取ってきとく。

「マリはもういい。取ろ。」

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