5にん 5

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風磨side

兄貴、本気で優しいからマリが書き終わるまでずっと見ててやってた。勝利は横からずっと口挟んでるけど。

「マリ、それ違うよっ！こっちだよ？漢字」
「合ってるもん！ねぇ健人くん？」
「マリがあってる。わざとそういうちょっかいかけんな」

勝利は構ってちゃんだから。
「書くのおっそぉ」
「早いだろ。どう考えても。お前、邪魔するなら早くあっち行け。」
「いだっ！」
兄貴にデコピン食らってる。

「できたぁ！見てぇ！」
早い。兄貴も読んでいいんじゃないって言ってるし。勝利が絶対余計なこと言うよ？今から。
「さすが！反省文が生かされてんねー」
「もう勝利ほんっとうるさい！子どもじゃないんだから黙ってて！」

ほら。マリに子どもって言われてる。
「勝利マジでうるさい。お仕置きいる？」
「いらないです。ごめんなさい」
すぐ部屋に逃げてった。

「よし、マリ。やればすぐできるんだから、ズルいことはしちゃダメ。それと勝利みたいに横からいらないことばっか言うような大人になっちゃだめ。」
「はーい！抱っこ！」

書けてテンション上がって兄貴の膝に乗ってる。甘えた過ぎない？中１ってこんなもん？かわいいからいいんだけど。

後で読ませてもらったら文才に溢れてたわ。すごい。マリってやっぱ天才なのかな。行動がばかってだけで。

聡→←２

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