5にん 5

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健人side

「ただいま。マリどう？」
「大丈夫そうだよ。風磨くんずっと部屋だから」
勝利に聞いてすぐに部屋行ったら風磨がずっと相手してる。代わってやるか。

「マリ、ただいま。風磨、先ご飯食べてきて」
「おかえり、食べてくるわ」
風磨がさっと出て行ってマリの顔を見る。
「まーた泣いたの？」
「びょっいんやだぁ」
「検査じゃないんだから痛くなかったでしょ？」
「んっ！怖かったぁ」

年に2回の検査がマリにとっての病院のイメージだから。検査だいっきらいだもんな。小学校卒業と同時に終わったけど。
「健人くんもマリもご飯もってきたよ？」
「あーありがと。」
聡が持ってきてくれたからマリを起こして食べさせる。

「あーん」
「んっ」
これ、風磨したかっただろうなぁ。かわいい。全部食べれたから俺もすぐに自分のご飯食べる。薬だな。シロップ置いてある。

「よし。シロップ飲も？甘いよ？知ってるでしょ？」
渡したら全部飲んでくれたから座薬だな。これは泣くけど飲み薬は飲み込まないから仕方ない。
「じゃあマリ、寝っ転がろっか。俺の方向いて寝転んでごらん？」

毎回座薬があること忘れてくれるからここまでは早いんだよな。パンツずらした瞬間に思い出して大騒ぎ始めるから。マリが動けないように押さえ付けてからパンツずらす。
「やだぁぁぁぁ！しないぃぃぃ！けっとくんっ！やだ！離してぇぇぇ」

泣かれると薬が入んないから毎度お馴染み。先に指で解してからいれる。もう慣れたもんだよ？何回もこれやってきたから。すぐ入れてあげれる。
「んっ！うわあぁぁぁん！！」
「よし。頑張ったな。頑張った。」
「ひっくぅぅ！やだぁぁぁ！」

入った瞬間に全部戻してあげて抱き締める。ここまで一息だから。小学生の頃なんて月1でこれしてたし。なのに未だに座薬はないって毎回信じてるから可愛い。

泣き続けるマリを抱き締めて落ち着かせてたらそのまま寝てくれた。久し振りの熱だなぁ。疲れかな。部活も勉強も真面目に頑張ってたし。
「兄貴いいとこ取りだなー」
「座薬までやったから。ご飯食べさせただけじゃないから。」

風磨、やっぱりご飯食べさせたかったんだ。
「残念なお知らせ。熱下がったら検査連れてこいって。」
「まじ？」
「先生が心配してた。まだまだ細いって」
「わかったよ。土曜日に行くわ。着いてきて。」

嫌そうな顔だけどわかったって。

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