5にん 22

勝利 ページ34

健人side

「ねぇこれしていいー？」
「ん〜？」
マリがなんか箱持って来たから何かと思ったら、うわ〜誰？これ買ったの。スライムのなんかめっちゃ大容量のやつ。

「風磨が買ったの？」
「ちげーわ。兄貴が買ったんじゃん。俺やめとけって言ったのに」
ぁ…そーだったわ。マリにめっちゃ可愛くねだられて買ったんだわ。来てたのか。

「聡たちもやる？」
「あーやる！久し振りにねっ」
聡は乗り気で来たし、勝利も面倒くさそうだけどやるっぽいし。

仕方ないかぁ。俺が買ったんだし勇気出して今日やるか。マリはもうやる気満々だしな。
「いいよ。じゃあみんなで庭行こ」
「うん！！」

あーあ。平穏な休日の午後が大騒ぎになりそうだ。
「健人くーん！水出してー！」
「はいはい。あ、ちょっと待って。約束ね。スライムで遊んだ後はここで服脱いで水かけてから中入って。わかった？」
「はーい！」
「後、その辺の窓とかに付けないでよ。あと〜髪の毛も気をつけて…」

「わーかってるってば！！大丈夫！」
仕方ないな…風磨も付き合ってくれるらしいからみんなでベランダ出てしばらく、割と平和だった。思ってたよりみんな大人になってたらしいね。

楽しそうに光に照らしたり水につけたりして遊んでんの見て、ま、片付け大変だけど買ってよかったかなって…甘いかな俺。

「やめてよぉ！しょおりぃ！！」
「えぃ！」
「うわぁ！！危ないぃ！当たるとこだったじゃん！」
なんで1番上がこんな幼いことしてんのかな。

「勝利〜スライム投げないで。髪についたら大変だぞ？次投げたら終わりにするからな」
「はぁい」
ま、勝利はもう高3だしな。さすがに大丈夫…って思ってたけど買い被りすぎたらしい。

「うわあぁぁぁん！！」
みんなのジュース、風磨と入れて持って行こうとしたらさ、マリが泣きながら駆け込んできた…最悪。リビングに持ち込んむじゃねぇ…スライムを。

「しょーりがぁぁ！！ひっ、！しょーりがぁぁ！」
「はいはい。外出な。」
もう。ジュース置いといて取り敢えず抱き上げて外出したら、しがみついて泣きついてくるけど、勝利やってくれたな。

マリの髪の毛にいっぱい絡まりついてる…最悪。
「勝利！聡も、ここ来い！」
「兄貴、マリ貸して。お湯で取れるって。風呂場行くわ」
「ありがと。ちょっとマリ、服脱ぐよ。よしっ」
泣いてるから可哀想だけど服脱がせて風磨に渡しとく。

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