5にん 21

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風磨side

「ただいま。すごいギャン泣きだな。なにしたの？勝利」
「マリのこと熱中症にさせた」
「ふーまくんアイス食べたいー」

聡が軽く説明してくれて、甘えてくるマリにアイスあげたら嬉しそうに食べてる。で、勝利のお仕置き中な訳ね。
「どんくらい経つの？」
「10分くらい」
10分かぁ…説教短めだったとしたらそろそろ終わるな。

冷やしタオル持ってってやるか。
ガチャ
「うぎゃあぁぁぁぁ！！いやあぁぁ！」
「早く手どけなさい！危ない！」

うーわっ…
「兄貴、手伝うわ。線香？」
「あ、おかえり。頼むわ。じゃあ手押さえてて」
勝利が兄貴から線香されるの初かな。昔親父にされてもう大騒ぎして号泣してたのは覚えてるけど。

「マリはもっとあつくて辛い思いしたんだぞ！」
「ごべーなざー！！！うあぁぁぁ！」
大騒ぎの勝利の手押さえようとしたらバタバタされて無理だ…
「抱えるわ」
「じゃあそれで」

勝利の足に乗ってお尻だけ高く出るようにして抱え込む。これでいいでしょ。
「じゃあいくぞ」
「いやあぁぁぁあ！だずげでー！！」

兄貴がぐってお尻開いて線香押し当てる。
「ぎゃあぁぁぁ！！いだいぃぃぃ！！あづいぃぃぃ！」
兄貴早いから、5本さっさとジュッジュッジュッて。連続で縦一列に押し当てた。

しばらく痛いけどまぁ、お灸の100倍はマシだし。勝利は多分小学生の時にされた記憶がすんごい辛かったんだと思う。号泣してる。
「タオル当ててやって」
兄貴に言われて線香のちっさい跡が列になってるとこに冷やしタオル当ててやったらもっと泣いてる。

「いだっ！いだいぃぃぃ！ひっく！」
「反省したな。頑張った頑張った」
「クリーム塗るぞ」
兄貴が軟膏といつものクリーム持ってきて線香でできた水脹れとお尻に塗ってる。

「もう二度とこんな猛暑の中外に締め出すな。てかお前からのお仕置きはお尻叩くだけにしろって言ってんのに…」
「ひぐっ…いだっい…ひっく！うっ」
「昔された線香より痛くないだろ？あれお前、ここにされてたもんな」

兄貴が勝利の掌の指と指の間、水かきの部分触りながら言ったからめっちゃびっくりした。そうだっけ？！
「あの時は大変だったよな。俺が呼ばれて、泣いて嫌がる勝利のこと押さえつけさせられて、掌開かせて水かきのとこに順番に当てられて」
「ひぐっ…！ひっく」

「まぁ勝利が親父にあんだけ怒られるってのはあれが最初で最後だったよな」
「ひっく、ぐすんっ…うぅっ」

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