5にん 20

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勝利side

嘘がバレたのも怖かったけど、それよりいつも庇ってくれて、お仕置きの時も味方になってくれる風磨くんが怒って上がっちゃったことがめっちゃショックだった。

どうしよっ、嫌われた！風磨くんに嫌われたっ！もうショックすぎて、涙がどんどん出るし。健人くんの膝の上でやさしく背中撫でられてちょっと落ち着いたけど。

お仕置きは、そんなに痛くされなかった。何よりもう風磨くん許してくれなかったらどうしよって不安で頭がいっぱい。お仕置き終わって、抱き起こして健人くんにまた抱っこしてもらった。

「ひぐっ…ぐす！きらっ…われたっ」
「大丈夫。泣かないよ。風磨は許してくれる」
「ひっ…ふぅっうっうっうぅ」
「よしよし。ほら。大丈夫大丈夫」

何回も大丈夫って言ってもらって、ほっとした。
「お小遣いっヒック！ためってっ、買うっ」
「まぁそれは風磨と話しな？俺行ってきていい？風磨のとこ」
「…んっ」

健人くんが行っちゃって、不安でたまんなくてまた泣いてたら和室のドアが開いたっ！顔上げたら…ふーまくんだっ
「ごべっなざっい！！ひっ！ふまっ…ぐっ」
「いいよ。勝利、買って返すとかいらないから。そのお金でなんか美味しいもん食べよ？」

優しく風磨くんが抱きしめてくれて、もうホッとしすぎてまた泣いた。
「うあぁぁぁん！！ふーーっま！くー！！」
「はいはい。お前もまだまだ子どもだな」

風磨くんが抱き上げてくれて、リビング移動してずっと膝に乗ってしがみついてた。もぉ。怖かった。
「ねぇ健人くん…書道セットどれぇ？」
「あ、これこれ。勝利が出しといてくれたんだからね」
「うん！ありがとー！！」

あ、俺ダメだっ…マリいる！慌てて膝から降りたら風磨くんがもういいのかって。健人くんはマリの書道セットの中身チェックしてる。

「え…勝利がこぼしたのってこの墨汁？」
「ぅん…」
「水落ちって書いてある。落ちてるかもじゃん！見てきて！風磨！」
「え？！まじ？！」

風磨くんがすぐ洗濯機見に行って、めっちゃテンション高く帰ってきた。
「兄貴！落ちてた！っしゃぁぁぁ！」
「よかったね。勝利もよかったね」

よかったよぉ！てかじゃあ健人くんが洗濯機見に行くの止めなけりゃよかった。
「そういえばそうだわ。マリが汚さずに使えるわけないから買ったんだったわ…」

健人くんがブツブツ言ってる。
「でもごめんなさい。気を付ける」
もう1回だけ風磨くんに謝ったら大丈夫って。

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