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健人side
嘘だって思いたくて、でも親父がそういう嘘をつく人じゃないのは痛いほど知ってて、どうしようもなくて受け止めれなくていっぱい泣いた。
「ごめんな。お前に本当は1番優しくしたいけど、お前だけが頼りなんだよ。お前にしか守れない」
「…ひっく!お父さんっ!」
ずーっと優しく抱きしめてもらってたら、ギーって急に部屋のドアが開いた。
「じゅーちゅ…」
「んっ…ごめんなマリ。喉乾いたな」
親父がマリのこと愛おしそうに抱っこして下降りて行くの見てた。
それ見て、思った。親父だって治るかも知んないし、奇跡起きるかもだし。でも、もしいつか、その時が来るなら、俺がマリたちのこと育てないといけないんだって。
しばらくして親父が戻ってきて、俺の顔見て困ったみたいに笑った。
「なんか、スッキリした顔してんな」
「…ぅん。俺…まだ上手く言えないけど、絶対守る。みんなのこと」
「俺も、怒るけど、できるだけ優しく教えるから。な?」
「ぅん…でも、今日のお仕置きっ…受ける」
「よし。机に手ついて」
「はい」
だから厳しかったんだって…納得できた。親父がいなくなった後のこと考えて、きっとこれからずっと俺、厳しくされる。だからもっと責任持たないとだ。
「今日だけな。反抗したことは目瞑ってやる。6回」
「ひっ…はぃ」
覚悟は決めたけど、いざ回数言われたら怖すぎて目ぎゅってつむって、唇噛む。
シュッ ビシィィィ!!
「ぁっ!ううっ!」
久しぶりすぎてっ!!痛いっ!皮膚裂けてるっ!絶対!!思わず机から手離しそうになって耐える。
シュッ ビシィィィ!!
「〜っ!んっはぁっ!はっ…うぅっ!」
痛すぎて、もう無理すぎるけど、必死で耐えて、なんとか6回終わった。終わった瞬間に崩れ落ちそうになるの堪えてたら、ギューって抱き寄せられた。
「健人、頼んだよ」
「うっ…ひっく!う…ぁ…ん!」
「うん。引き出しのクリーム塗るか?」
「ひぃ?!」
からかってる声で言われて、息止まるかと思った。抱きしめられてるから顔見えないけど、バレてたの?!お尻ももうじんっじんなのに冷や汗もやばい。
「ご、べなざいっ!!」
「なんで。まさかお仕置き中に塗ったことはないだろ。それしたらブチギレるけど、終わった後に塗る分には勝手にしろ。塗ってやるからベッド寝な?」
言われて恐る恐る寝転がったらあっさりクリーム引き出しから出されて塗られた。親父、怖い。怖いけど、ずっとそばに居て欲しいよ…
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ゆう - ぴこぽさん» リクありがとうございます!読んでいただいて嬉しいです。遅くなるかもですが考えてみますね〜! (2022年6月26日 15時) (レス) id: 3cdebe2821 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこぽ - 初めまして。リクエストお願い致します。聡君が学校で親の事がバレて酷いいじめにあうけど、誰にも相談できなくて、そのストレスから自傷行為や家出をしてしまって、怒られる話が見てみたいです。出来れば宜しくお願い致します。 (2022年6月26日 3時) (レス) id: de47b6bca4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - nagisaさん» リクありがとうございます!遅くなるとは思いますが書きますね〜! (2022年6月13日 13時) (レス) @page7 id: 1ff01f7c5b (このIDを非表示/違反報告)
nagisa(プロフ) - 勝利くんが体調が悪くて、それをふまけんに言おうとしてるのを聡マリがわざと言わせないようにして勝利くんの体調が悪化してしまいふまけんが気づき、聡マリが厳しくお仕置される話が読みたいです! (2022年6月12日 11時) (レス) id: 9a85d71ae9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆう | 作成日時:2022年6月11日 20時