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勝利side

俺はちっさい頃に両親亡くしてこの家に来たんだけど、マリは来た時すごい細くて、いつも怯えてた。

俺が中２でマリが小３の時にその事持ち出して健人くんはマリに甘いんだ！って拗ねたらめっちゃ怒られて、その後写真見せられて説明された。

理由は教えてくれなかったけど、この写真しかないし、これを破いたのはマリのお母さんなんだって言われて俺もマリのことちゃんと守らなきゃって思った。

「写真は今は出せないってさ。代わりに小１の時の持っていきな。先生に言っとくから。」
風磨くんが帰ってきてそう言った。あ、俺言っちゃダメだったやつかな。

「それはそうと、2人とも勝手に兄貴の部屋入ってごちゃごちゃ触ったんだからお仕置き。」
「...えぇ」
「理由があったからそんなに厳しくしないから。早くどっちでもいいから膝おいで。」

そしたら聡が風磨くんの膝に乗った。
パアァァァン！パアァァァン！パアァァァン！
パアァァァン！パアァァァン！パアァァァン！

「ん。マリおいで。」
聡が20回くらいで下ろされたから聡の頭撫でてやる。そしたらマリもさっさと叩かれてマリは風磨くんにそのまま抱っこされてる。

「2人とももうご飯できるから下おりよ。」
みんなでリビングおりて、俺がパパッと最後の仕上げしてご飯出したらみんな美味しそうに食べてくれる。
「おいしぃ」
「勝利ってほんと料理うまいよねー」
「いつもありがとな」

俺の家族だなぁって感じ。明日は健人くん帰ってくるから健人くんの好きなのにしよ。何がいいかなー。スマホで色々見てたらLINEがきた。
＜今電話いい？＞
だってさ。多分写真の話だ。自分の部屋に入って電話する。

「勝利、どこまで言ったの？マリに。」
「いやっ写真あるよってことだけ」
「はあぁぁよかった。悪いんだけど、話さないでもらっていい？」
「わかった。ごめんね。いらないこと言っちゃって。」

「いいんだよ。俺がちゃんと口止めしなかったのが悪かった。今日のご飯なんだったの？」
「グラタン」
「えぇ！いいなぁ俺も食べたかった！明日帰るからいい子にしてろよ。」

特に怒られなかったけど明日は健人くんの好物いっぱい作ろ！てか俺勉強...いやだぁ。気分転換と称して部屋出たら風磨くんが健人くんの部屋にいた。

「何してんの？」
「マリの小１の写真どこだっけ？なんかここにあるって兄貴が言ってたけどなくてさ。」
うん。気分転換。一緒にアルバム探した。