5にん 2 (ページ47)

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聡・マリページ47

健人side

こないだみんなでアルバム見てたんだけど、その中に1枚マリと聡が涙目でテーブルに座ってる写真があって、これ何って聞かれて思い出した。

「これはね、2人が初めて親父じゃなくて俺にお仕置きされた時の写真だよ。」
「えっ...」
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親父が倒れて入院した。俺だってまだ高３だし、マリなんてうちに来て1年経つか経たないかくらいで、マリも聡もまだ小学生だし。風磨も高校入ったばっかで勝利は中学入学したばっか。

どうしたらいいのかわからなくて、今までやってきたから家事とかは大丈夫なんだけど、小学生のちびたちは親父がいようといなかろうと関係なく喧嘩するし。

勝利はずっと不安そうに泣いてるし、風磨は反抗期だし。どうしよう。毎日病院に行って、親父の横で愚痴ってたら俺が叱られるし。グチグチ言ってないで長男なんだからシャキッとして面倒見ろって。
「ねぇ、わかんないよぉ」
「わかんなくてもやるんだ。真剣に向き合え。」

泣き言いっても元気ないからお仕置きされないし、叩かれることもないし、それも寂しいけどちゃんとしなきゃって頑張ってた。

「みんな起きて！学校行くよ！ほら！」
「んん...休みたいぃ」
「だめ！聡、元気なら行って！」
無理矢理みんなを送り出して俺もあわてて高校行く。正直受験勉強どころじゃなかったけどなんとか推薦とれそうだったから成績だけは取ってた。

「ただいま」
「おかえり！健人くん！ごはんできてる！」
毎日高校から帰って、ご飯作るのが当たり前だったんだけど、急に聡にテーブル連れていかれて見たらなんか黒焦げの物体が置いてある。

風磨と勝利は部活で帰りまだだし...。ってことはちび2人が作ったってこと？！慌ててキッチン入ったらマリが包丁持ってる！すぐに離させてキッチンから出してリビングに連れてく。

「何してんの！」
「ご飯作ってたの！だって健人くん大変そうだから助けたくて！」
「...はぁ。気持ちは嬉しいけど、ご飯はいい。俺が作るからやめて。できることやってくれればいいから。」
「なんで？」
「包丁もって怪我したら嫌だし、火使って火傷したら痛いよ？そんな思いして欲しくない。」

ゆっくり、目を見て2人に話してたら...
「痛いよぉ！」
って急にマリが。え？！怪我してたの？慌てて指見たらなんかちょっと火傷っぽい感じになってる。すぐに水に浸けさせた。