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勝利side
風磨くんに諭されたけど、自分に苛立ってて部屋でボーッとしてた。なんでこんなにダメなんだろって完全に自己嫌悪で。
コンコン
「勝利、ごはん食べる?」
健人くんが入ってきてご飯とスープとサラダとミニパスタ?持ってきてくれたんだけど、部屋で食べて良い時なんてよっぽどの時だから、そう思われてるのが悔しくて、
「勝利、食べな?」
って優しく言ってくるのも嫌で、手に取ったごはん茶碗を、思いっきり廊下の壁に投げた。その瞬間怒鳴られて、ハッとした。
「あっ...ごめっなさい」
「受験はシビアだし、勉強はキツイし、色んなことがあるのはわかるよ。すごくわかる。でも物に当たるなんてダメ。まず片付けるからそこで正座してて。」
健人くんに言われて、健人くんが欠片を拾い集めてるのを見ながら正座してた。何してんだろ。バカみたい。こんなことしたってどうにかなる訳じゃないのに。
「風磨、聡とマリに一応スリッパ渡しといて。あと掃除機お願いしていい?」
それだけ言って俺の部屋のドアを閉めて俺の前に座る。
「ごめんなさい」
「そうだな。上手くいかなくても、イライラしてても茶碗なんて投げちゃダメ。どうしても収まらないなら紙に書くとか、外で走るとかいっぱいやり方あるでしょ?」
「んっ」
諭されて、涙が出てきた。うまくいかない。本当にずっとうまくいかないよ。風磨くんとなんて2歳しか違わないのになんであんな大人なんだろ。健人くんが俺の年の時はもうほとんど俺らの親代わりだったし。
「勝利は勝利のペースでいいんだから。無理しなくていい。自分にできること一歩一歩やればいいんだよ。ね?」
「ごめっなさい」
「ほら。いっぱい頑張ってんじゃん。偉いよ。」
机の上のノートパラパラしながら言ってくれる。
「勝利、まず茶碗投げたことの反省しとこっか。机に手着いて。」
そう言われて素直に着く。物に当たるなんて子どもだった。
「20回でいいね。わかってるでしょ。」
「うん」
ってことは最初っからパンツ下ろされるな。そう思って机に手ついたらやっぱりすぐ下ろされた。ひやってする感覚に顔が赤くなる。
パアァァァン!パアァァァン!パアァァァン!
パアァァァン!パアァァァン!パアァァァン!
「ん!あぁ!」
最後の方は我慢できないけど、大人しく痛みを感じてた。100叩きされてるとは言え、20でも普通に痛いからね?
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作者名:ゆう | 作成日時:2022年2月1日 14時