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勝利side
勝手にマリと聡の気持ちが嬉しくて、俺も5人一緒に居たいって思って、マリの願い叶えてあげたくて3人で行った。
だけど、ダメだった。健人くんたちに話したら多分理解してくれて一緒に行くなりなんなりやってくれること分かってたのに、3人だけで俺が頑張んなきゃってのが多分ちょっと嬉しくて、舞い上がってた。
バレて、ビンタされて痛いし怖いけど何も言えなくて風磨くんに寝かされて寝るしかなかったし。朝起きてもまだほっぺがじんじんして、下おりたら2人の姿が見えてまた泣きそうになったけど堪えて学校行った。
聡とマリにLINEしようかと思ったけど、やめた。多分2人もわかってる。今までで一番ダメなことしたって。授業は眠いし、昨日のことばっか考えて1日上の空だった。
「ただいま」
「おかえり。スマホ置いて自分の部屋で正座してろ」
風磨くんに帰るなりすぐ言われてスマホ渡して大人しく正座してた。しばらくしたら部屋のドアが開いて飲み物持って入ってきてくれた。
「飲んでいいよ。わかってると思うけど、兄貴帰ってくるまでそのまま。覚悟した方がいい。」
「うん。ごめんなさい」
覚悟はできてる。どんだけ厳しくされても、絶対許してもらえるまで耐えて謝ろうって思ってる。特に下2人を連れてったから1番厳しくされるだろうし。
しばらくそのまま正座してたら聡とマリが帰ってきた声が聞こえる。2人も部屋で正座っぽい。俺のせいだ。俺がちゃんと止めればよかった。
1時間くらい待ってたら、健人くんだと思う。2階に上がってくる足音が聞こえる。ドアが開く。
「勝利、リビング降りて」
そう言われて降りたら2人ももういた。
「正座はきついなら普通に座っていい。」
って言われたけど、なんか正座崩せなくてそのまま座ってた。2人は崩してたけど。
「何しようと思って外出たの?」
「...っ流星群見たくて」
「昨日だったらしいね。なんか願い事あったの?」
健人くんが冷静に淡々と聞いてくる。
「5人でずっといれますようにって」
「そっか。なんで3人で行ったの?」
聡が説明してくれて、俺が出てきたところで健人くんの目が鋭くなった。
「勝利、なんで止めなかった」
「わかっない。好奇心で」
「そう。深夜に外出て何かあっても俺らは守れない。事故や事件に巻き込まれて、もう一生5人でいられなくなるかもしれない。お前らがいないってわかった時俺、心臓止まるかと思ったよ。」
「お前らがいないと俺は生きてけないんだ。」
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作者名:ゆう | 作成日時:2022年2月1日 14時