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んー、うま。
やっぱ焼きタラコが1番だわ。
おにぎりを頬張りながらどこまでも続く
青い世界を眺めていると、
東京にいる時と食べてるものは変わらないのに
別世界に来たみたいだった。
せせこましく、みんな能面のような顔をして生きている
あの場所からはこんな穏やかな時間の流れを想像できない。
暑いし台風はよく来るけど、人は皆優しいし良い所かも。
「写真、撮らないとな」
本来の目的はそれだったことを思い出し、
スマホを取り出した。
だが左手に日傘、右手におにぎりではもうスマホを持てる
手が余っていない。
しょうがないからおにぎりを食べてからだな…
『お姫様、お困りですか?』
「うわっ、!びっくりした!」
左隣から突然聞こえてきた声。
さっきは砂を蹴る音がものすごかったくせに、
気配を消すことも出来るのか。
おかげで休まっていた心臓がまた飛び跳ねてしまった。
『ごめん笑 全然気づかないから笑』
「もう終わったの」
『一応ね。また呼ばれるかもだけど。
それよりさ、今なんかしようとしたでしょ』
いつからいたんだこいつは。
いるならいると言ってほしい。
「海、撮ろうと思って。でも両手塞がってるから」
『なーるほどなるほど。俺に任せろ、携帯貸して』
あたしの手には大きい携帯が
彼の手に渡ると途端に小さく見える。
カシャ、カシャ、と響く音を波の合間に聞きながら
焼きタラコおにぎりを食べ終えた。
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乃愛(プロフ) - この恋は線香花火 で三代目!?って思って飛んできました!作者さん天才ですか😭 (8月16日 22時) (レス) @page22 id: 097daf5ae9 (このIDを非表示/違反報告)
???(プロフ) - このお話めっちゃ好きです‼︎‼︎‼︎! (8月16日 10時) (レス) @page49 id: 860ce47928 (このIDを非表示/違反報告)
яeu(プロフ) - ねさん» 読んでいただきありがとうございました。ネタが思いつかなくなってしまったので当分お休みしてしまうと思いますが、再開したらまた宜しくお願い致します。 (2022年9月4日 0時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
яeu(プロフ) - 紫陽花さん» 聴きながら読んでくださったんですね、とても嬉しいです。またこの夏のやまとくんに会いに来てくださいね。 (2022年9月4日 0時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
ね(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました!お疲れ様でした!これからも作者様のお話が読めますように!🙏 (2022年9月3日 14時) (レス) @page49 id: b58a06d955 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:яeu | 作成日時:2022年7月31日 22時